剣豪の里イベントが行われる!

 江戸時代に赤城村で栄えた剣術、法神流を後世に伝え残そうと、初の少年剣道大会や秘伝の形の披露が二十七日、同村で行われる。法神流は、前橋市出身でかつて”昭和の剣聖”と呼ばれた剣士、持田盛二(一八八五〜一九七四)を生んだ流派だが、保存グループなどがないため、今では年一回開かれる剣道大会が唯一伝えているだけ。形の披露や少年剣道大会は、幻の流派を広く公開する機会として期待される。
 法神流は、兵法新陰流の流れをくみ、百六十八歳まで生きたという伝説のある剣術師、楳本法神によって江戸時代に赤城村深山地区に伝えられたとされる。門下生の一人、須田房吉(一七九〇〜一八三一)が江戸に道場を開き、一躍、法神流を世に知らしめたが、抗争を避け、江戸を離れ帰郷、その後利根村に道場を開いた。
 法神流の継承者の一人、持田は”昭和の宮本武蔵”とも言われ、一九二九年に皇居で行われた天覧試合で優勝。法神流はその後も度々日本一となるなど優れた継承者を排出したが、時代とともに衰退した。現在では継承者が数人残るだけ。
 法神流を唯一伝える機会は、毎年赤城村で開かれる「兵法法神流杯争奪剣道大会」のみ。勢多郡の実力一をかけた大会で、昨年六月十四回目を数えた。
 今回初めて開く少年を対象にした剣道大会と、形の公開は、県などが地域の自然や文化資源に触れる場として、昨年度から始めたイベント「ぐんま文化観光社」に合わせて行う。「剣豪の里」での体験をテーマに、深山地区でそば打ち・焼きもちづくり、和凧づくりなどを行い、同時に、同地区で栄えた法神流も広く知ってもらおうと企画された。
 ぐんま文化観光社を主催するぐんま文化会議の地元メンバー、星野敬太郎さんは「忘れ去られた法神流を多くの人に知ってもらい、発祥の地である深山を剣豪の里としてPRし、地域おこしにつなげられれば」と期待する。
(平成17年2月12日・上毛新聞より)