黒毛和牛“豊後牛”の飼育シリーズその4
子牛の乳離れ
生まれたばかりの赤ちゃん牛は、母牛に身体をきれいにしてもらうと
直ぐに、自力で立ち上がろうとします。
もちろん、何度もヨロメキナガラ。
ここで、母親牛の乳首に自力でたどり付き
初乳を飲むまでが、生まれて落ちて直ぐの、赤ちゃん牛の試練です。
何とも、もどかしいのですが、手助けすることは出来ません。手助けをしなければ
初乳を飲めなかった牛は、その後も無事に育つことは希だと云います。
だから、見守る以外に何もしないのですね。
初乳を飲んだことを見届けると、周りのみんなは一安心し出産の大イベントが終了します。
そして、第二の試練です。
1ヶ月もすると、子牛は母親牛の冊から離して、別の冊へ隔離されてしまいます。
すなわち、強制的に乳離れをさせることになります。その柵には、同じような子牛が何頭か一緒にいます。
いつまでも、子牛を親から離さずにいると
母親牛は次の発情(排卵)が来なくて生産性が落ちるからです。
最低でも1年に1回、出産をするよう計算された行いです。
排卵周期は21日、懐妊期間は10ヶ月、生まれて次、あるいはその次の排卵日(発情)に
妊娠すれば一番効率がいいことになります。
・・・
もっと効率を上げるため、生まれ立ての赤ちゃん子牛に初乳を飲ませた
1週間後には、もう隔離して、人間の手で乳を飲ませて育てる方法も
あるそうですが、ホルモンのバランスが壊れたりしていろいろ
問題が出るため難しいようです。
・・・
話を戻して
隔離された子牛は、母親の乳を欲しがって、鳴き声をを上げます。
子牛の鳴き声は、それ以降、途切れることなく、声が嗄れて出なくなるまで
続くと云いますが、この話しは本当にそうでした。
事実夜も泣き続けていましたし
2昼夜続いた早朝もまだ、カスレ声で、思い出したように鳴いていました。
結局、昼頃には諦めたのか? 鳴かなくなった。と云うより声が嗄れて出ないようです。
それでも、時々、思い出したようにヒーヒー声で鳴き、母親牛に向けていました。
もちろん、隔離された子牛には、専用の離乳食があてがわれており、背に腹は替えられず
何も、無かったように食べるようになるのですが、、、。
その後は、余り無理やり乳離れさせるのも栄養バランスなどで
問題も出るため、1日1回は母牛の傍へ連れて行き
乳を与えて、徐々にその回数を減らす等の策もとられるようです。
一旦試練を与えると、1日一度母牛の元へ返して、お腹いっぱい母牛の乳を飲んだ後は
自分の子牛たちの柵へ嫌がらずに帰って来るようになるといいます。
子牛が可哀想だから なんて思う気持ちは鬼にして
ある意味、子牛との根競べのような「子牛の乳離れ」劇はこうして終わりました。
何せ2昼夜半泣き続けた訳ですから、牛舎がすぐ傍だったりしたら
煩くて、きっと根負するだろうと思った次第です。
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