黒毛和牛“豊後牛”の飼育シリーズその15
放牧牛“注意”の標識
「あざみ台」を取り巻いて走る国道442号線の途中から南へそれて
久住高原の“牧道”・牧場道路として整備された道に入ると
ここには、こんな看板を要所で見かけます。
そう、放牧牛“注意”の看板・標識です。
シリーズ1で稲葉牧場の話しを記しましたが
その昔、牧場に放牧していた牛が柵を壊して逃亡し
この牧道にさ迷い出していました。
それも、一頭どころか、たくさんの牛が牧道にいたわけですから大変です。
と、そこへ通りかかった女性ドライバーの車はビックリ仰天!
運悪く朱色の車だったそうです(あまり関係ないですが)が
まさか離れ牛が道路に出ているとはまったく予想もしていなかったといいます。
都会住まいの方だったんですね。
怯えたのは、車だけではありません。牛たちも怯えて集団で走り出しました。
と、その内の気の荒い1頭が、向きを変え赤い車目掛けて突進して来たではありませんか!
そして、遂には、興奮したその牛は車のフロントガラスに顔面頭突き
牛など間近で見たこともなかった女性ドライバーは
その初めての光景をハンドルを握った目の前にした訳ですから
大きなショックを受けたと、いいます。
確かに、牛がフロントガラスに迫ったら
牛を良く知っている人でも、どうしようもないほど、ビビリますよね。
だって閉じ込められた車の中で、フロントガラスも割れそうな勢いなんですから
幸い車の破損以外に、怪我などは無くて良かったのですが
それから、こんな看板が建てられたとか。
もし、予測をしていて心構えができていたら、そんなに危険なことはなく
大人しい動物ですから
因みに、突進してきた牛の方は、大して問題はなかったといいます。
道路に出ている牛を見かけたときは、慌てず騒がす、怯えないよう、牛を怯えさせないよう
近付かず、ゆっくりやり過ごし、最寄りの農家へ連絡をして頂ければと思います。
「あの〜!牛が道路に出ているんですが〜!」
と、声を掛けて頂ければ、何処の牛に限らず、すぐに対応される手筈です。
因みに道路法では、野放しの家畜が道路を占拠して問題を起こした場合は
持ち主の責任が問われますので、飼育農家も大変なんですが
この時は“稲葉牧場”の管理責任が問われました。
それより何より、牛との事故にあって損害を被るのも、あほらしい話しですから
この種のトラブルは、牧場周辺以外でもよくあることで
夜、牛舎から逃亡して道端で草を食んでいる牛に、車がぶつかる事故が時々発生します。
流石にこうゆう事故では、双方で大きな被害になり、牛はもちろん駄目、車も大破に近い状況になります。
黒毛のため、夜は目立たないことと
田舎の夜道は、どうしてもスピードを出した車が多いことがその原因のようですが
いずれも、地元の人ではなく、牛などまったく予測していない外部の人がほとんどだといいます。
どうして、逃亡するのかって?
もちろん、柵が外れたとか、牛舎の戸締まりに不備があったなどが、直接的な原因ですが
牛がお腹を空かしていることが逃亡の主原因、何も牛舎が嫌だから逃げるのではなく
食べ物を求めて出てゆく訳ですね。
と、言い切れるそうです。
4月から12月が、“稲葉牧場”の放牧期間です。
この冬期期間は、牛たちは、各飼育農家の牛舎で、牧草や草や藁などの干し草をあてがわれながら
久住高原の青々とした草原の草を夢見ながら、少々不味くても背に腹は代えられず
黙々と干し草を食んでいることでしょう。干し草だけでは不足する栄養を家畜の飼料で補いながら・・・
因みに“牧道”は、その名の通り、牧場道路ですから、一般の車は余り走らない方が無難ですね。
それでも走らなければならない場合は「かもしれない」運転を心掛けて!
よろしくお願い致しますね。
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