黒毛和牛“豊後牛”の飼育風景シリーズその18
マムシの焼酎、マムシ酒
牛や馬など、家畜を飼育している農家は、必ず持っているものがあります。
何だと思いますか?
マムシの焼酎です。
あの蛇の蝮(マムシ)を焼酎に、生きたまま浸け込んだマムシ酒です。
マムシは元気な若いもので無くてはなりません。
一升瓶に入れる都合もあって、1m程度のものが一番いいとされています。
この大きさのものが、一番毒性が強いのだそうです。
まず、始めに作り方を簡単に説明します。
マムシを出来るだけ傷めないよう上記の大きさのものを捕獲します。
噛まれないように最新の注意が必要です。
ドンゴロス(麻の袋)など、歯が立たない袋に入れて持って帰ることになりますが
その中に入れたり出したリする時が、一番危険です。
生きたまま瓶に必ず頭から入れてすぐフタをし、水を7分目ほど入れて
マムシが溺れ死なないようにして、この状態で放置します。
マムシの表面をきれいにすることと、老廃物を出させていくためです。
水がきれいになるまで何度か交換しながら続けます。
フタは密閉すると窒息するため、空気は通るように工夫します。
瓶の中にはマムシが入っています。一番元気な頃の若いマムシです。
水が汚れなくなったら、水を全て捨て最後に何度か水洗いをし、
きれいにしてから水を切ります。
こうゆう作業のときも十分注意が必要です。
マムシを瓶に入れた日から2週間から1ヶ月経っています。
次に
35度以上の焼酎(ホワイトリカー)などのアルコールを10分目まで入れます。
この時、マムシはもがき苦しみながら、最後の抵抗をして
毒素を出して死んでしまいます。
この段階でも、マムシに噛まれることがあります。
それだけマムシは生命力が強いのです。
その後も付け置いて味が馴染んでくると出来上がりです。
1年以上すると、お酒らしくなって来ます。
さて、こうして出来上がったマムシ酒は何に使われるのでしょうか?
牛や馬を飼育する農家は、このマムシ焼酎を常備しています。
家畜も病気をしたり、人間でゆう風邪のような具合が悪い時もありますし、牧場で怪我をすることもあります。
そうゆう時に、このマムシ酒を薄めて飲ませるとのことです。
効果は云うまでもなく、元気になるといいます。
時には、獣医がくれるお薬よりは、効果があるといいますから
飼育農家は、マムシ酒を作り、切らさないように常備する訳ですね。
マムシの生命力にあやかった古くからの行いです。
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