犬神使いと少年

制作   :活動漫画屋
原作   :夕街昇雪
絵     :ことり
CG      :45枚(差分背景込)
BGM      :9曲
ボーカル曲 :2曲
プレイ時間  :6時間
全年齢対象
とりあえず一言  題名にやられた
いや〜良かった、題名や説明文読んだらバリバリの伝奇物かと思いきや、民俗学、科学を上手く織り交ぜてて、読み応えのある物語になってました。
知識量もさることながら、知識を生かしていて、話の展開の仕方が非常に上手かったです。
ぼくにとって聞いたことはあっても、意味を理解してない言葉が多々あったんですが、読み手を意識した文章で読みやすかったです。
この辺は白沢視点でなく、杉山視点だったのが、非常に生きていたと思います。
難しい単語も少々出るんですが、知識不足の彼と一緒に色々知っていけて、楽しめました。
ぶっ飛びキャラの白沢視点でもそれはそれで楽しめたと思いますが、杉山視点のおかげで非常に分かりやすかったです。
ただ1つ欲しかったのはプレイ後でも良いんですが、用語辞典がおまけで付いて欲しかったです。
ぼくみたいな無知な人間には知らない民族学には疎いですし、調べる気力もなかったので、興味を持ってもそのままになってしまう訳で…
その辺に疎いぼくでも楽しめたので、知っていたらもっと楽しめたのに、と悔しい限りです。(勉強しなさい)

テキストは縦文字になってて小説チックになってますが、描写も小説並です。
某シーンはリアル過ぎて気持ち悪くなりました。(いやいやマジで)
心情描写も多感な少年少女の不安定さ、危さを上手く描いてたと思います。

キャラは白沢と杉山のコンビは好きですね。
正反対のような2人ですが、互いに補ってるというか白沢が支えられてるというか(いやどの道あいつはマイペースか)
でも白沢と杉山の成長というか変わっていくところも良いです(BLではありません)
他のサイトでも言われてるみたいなんですが、西園寺については少々浮いてしまった感はあります。
石切、生駒、西大寺(今気づいたけど奈良の地名)の三人の中学時代の話を1つ入れてたら良かったかな?と勝手に思ってます。
落ちは鳥肌もので癖になります。
物語と関係ありませんが、なんとなく世にも奇妙な物語を思い出しました。
余韻も十分に楽しめました。

独特の水彩画で淡い感じが出てて良かったです。
テキストと合ってない箇所が少々ありましたが、その辺は気にせずプレイしてました(もっともぼくは文章を読んで頭で映像を描きながらプレイする派です)

音楽
BGMはすみません文章に集中してて良く覚えてません(爆)
挿入歌が凄く綺麗なんですが、和訳がとても怖いです(涙)

総評
上記で言ってる通り知識量よりも読者を意識しているテキストは非常に読みやすかったですし、読んでいて楽しかったです。
まぁ楽しい話ではないんですが(爆)
ユーモアセンスもなかなかのもので、白沢の「祈祷師は海女さんだね」というセリフは好きです。
そして、しっかりと本質を突いてくるところの切れ味はなかなかでした。
民族学や科学など色々な知識が散りばめられてる話でしたが、最終的には人間学つまり人間に帰着するんだろうな、漠然と感じました。

最後に
無知は罪とは言いませんが、時には無知は罪なのかもしれません。
2009年5月23日 豚インフルエンザにより大学が休校中の昼時に