「で、今日は何処に行くの?」

「えっとねー。新しいお菓子屋さんが出来たんだよー!」

と、何と無く噛み合わない話をしながら僕と小毬さんは歩く。
というか、デートももう何度も二人で行ったけれどもそのうち八割がお菓子屋さんで買い食いというのはどうなんだろう。
飴に団子にチョコレート、生クリーム…
砂糖、砂糖、砂糖…甘さのオンパレード。
正直大丈夫なんだろうか。
いや、その…えっと、体面積とかその辺りとか。質量とか。そのうん。そこら辺。
お菓子屋さんに着く。
小毬さんはキラキラしたもう星が映っている目をしてお菓子を眺めている。
よだれとか垂れかかってる。
もうじゅるりとかそんな擬音が出てきそうなくらいだ。

「えっと。何個?」

「全部」

「へ?」

「お菓子全部ください」

…これは酷い。
何というか、優しくない。
僕の胃の胸焼け具合とか。
僕の財布の中身具合とか。
どっさりと山盛りのお菓子を持つ小毬さん。
手とか繋ぎたくてもお菓子が邪魔とかどういうこと?酷い。
少し離れて歩くけど、甘ったるい匂いがここまで届く。
凄く…吐き気が。
しかも、食べながら歩いている、
器用にひょいひょいと口の中に放り込んでいく。
ちょっと、いやかなり不安になって小毬さんのお腹を触る。

「ほああぁ!?り、理樹くん!?」

ふにふにしてる。うん、脂肪。凄く脂肪。愛しいほど、狂おしいほど脂肪。
確かめるように揉む。揉みしだく。

「ふ、ふぁ…あふー…」

何度も何度も揉む。かれこれ5分くらい、路上で。
そこで僕はとある結論に達した。

「小毬さん、ダイエットしようか」




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