「えっと、それじゃ名前からいいですか?」

俺はちらりと履歴書を見る。

「二木佳奈多です」

綺麗な声が部屋に通る。
というか、普通に可愛い。
これはランクAだ。
ふむ、写真写りがいいだけだと思ったが中々。
字も綺麗だし、これは当たりかな…?
こんな場末のナクドマルドに一輪の花がやっと…。
ああ、そうさ。嫌だったさ。
いるのは割と年のいった女性と呼べない人ばかり。
辛かった。苦節十数年ここまで何度も何度もバイトを募集してきたさ。
それでも、若い子は一人も来なかった。
そこに舞い降りた天使だぜ。
とまぁ、頭の中では完全に合格だけど、形式くらいはちゃんとしないとね。

「んじゃ、最初にシフトはどうしたい?」

「きっちり17時〜21時で」

「はい。では週何日くらいがいいですか?」

「週3くらいで土日はか、彼氏とデートなので出勤は拒否します」

っち…コブ付きかよ…
心の中で舌打ちする。
というか、どもりやがった。
もしかして、付き合い始めか?もしかしてアレか、絶頂期か?
リア充爆発しろ!
ちょこっとピキピキしてきたけど気にしない。

「へぇ、彼氏いるんだー…かっこいいの?」

「当然です!」

即答かよ。クソ。




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