「今日も疲れたよ…」

「えっ……」






この状況をなんと説明すればいいんだろうか。

僕が部室にノックをしないで入ってしまった…

うん、これは僕が悪い。

でもそれよりも重要なのはそこに西園さんがいて、ある事をしていたという事実だ。

「見ましたね?」

「うん、しっかりと…」

すぐに西園さんは隠してしまったけど僕の目に間違えがなければ…

「何をしていたのか分かりましたか?」

「えっと…西園さんが自分の胸を…」

言っていて自分が恥ずかしくなる。

僕だって男だ、欲求が無い訳ではない。

「恐らく直枝さんは勘違いされていると思います」

「これはいわゆる”自分でする”という行為ではありませんから」

「えっ?」

自分の考えていた事を否定されて脳内が少し混乱する。

だってそれ以外に西園さんがしていた事を説明出来ないから。

「これは豊胸のためのマッサージです」

「あっ…」

そう言った瞬間に西園さんの胸を見てしまった。

かなり気まずい空気の中、西園さんが続ける。

「実は1人で着替えていたのですが、落ちていた雑誌…恐らくは能美さんの物だとは思いますがそのような記述がありまして」

「それを試してしまったということ?」

なるほど、それならば納得がいく。

ここで納得したらいろいろ失礼だとは思うが。

「直枝さんの口が軽いとは思いませんが、この事は皆さん…特に来ヶ谷さんには言わないようにお願いします」

「もちろんだよ、絶対に言わないから」

そう言って僕はすぐに部室を後にする。

途中、物につまずきそうなぐらいに動揺していたのが凄く恥ずかしい。






『誰のためか…恐らくは分かっていないでしょうね…』

出て行く直前に西園さんが何かを言っていたようだが動揺していた僕はその言葉を聞き取る事が出来なかった。




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