「ろっどさんからの罰ゲームSS 真人の卒業後の進路について車座で話をする恭介謙吾理樹」


「さてと、今日のお題は真人の進路についてだ」

 やはり唐突に話が始まった。もちろん恭介からだ。

「ぐおーっ、ぐおーっ」

 当の本人は寝てるのだが。

「しかしなあ。言いだしっぺのお前の進路が決まってないんだろう?
 真人の心配をしてる場合かと思うが」
 
 謙吾が正論を言い放った。
 確かに、街がクリスマス色で染まっていくこの時期になっても、3年生の恭介は未だ進む道を決めずにいた。だから、1年以上先の僕らのことなんて構ってられないはずだ、と言う謙吾の主張はすごく正しい。

「俺のことはいい。どうにかなるだろう? そういう雰囲気は無いか?」
「ま、まあな。お前の悪知恵を真っ当な方向に生かすことが出来るのなら、食いはぐれることは無いかもしれないがなあ」
「そうだけどさあ」

 そう同意しながらも、僕は無職な恭介が思い浮かんで仕方なかったけれど。

「あの筋肉男はどうだ? あの筋肉は何かに役立つと思うか?」
「うーん…災害救助とか?」
「それは憶えがあるが、それを生業にはしていけないだろう」
「身体を動かすことには使えそうだが」
「謙吾、お前みたいに部活で結果を出しているようなやつでも、それを職業になんか出来ないんだぞ? 部活すら入ってないああいう男には進もうにも道が無いだろ?」
「う、それもそうだったな…」

 色々と考えたけど、今の真人の長所を生かせそうなところはどこにも無かった。
 真人って本当は凄いんだ。ゆがみ無い筋肉への傾倒。筋肉の追求。筋肉の賛美。筋肉への尊崇。この真っ直ぐさは日本中探しても誰も真似できないはずだ。
 ただ…残念なことに、すべて「筋肉」だということ。筋肉では、誰も喜ばない。

「だろう? このままでは真人は、無職筋肉への道を進んでしまうわけだ」
「「!! 無職筋肉!!!」」

 衝撃的だった。無職筋肉になるんだ…真人。
 でも、冷静になって改めて考えると、無職筋肉って何だろう?
 よくわかんないや。
 
「あるいは…ホームレス筋肉。もしくは筋肉ニート」

 筋肉ってつけると、ネガティブな言葉なのにあまり不健康さを感じない!
 これは凄い発見だ!!

「すごいよっ。そうなっても真人ならやっていけるよっっ」
「えっ? そういう反応なのか??」
「あ…」

 ダメだ。思わず興奮して目的を忘れてしまうところだった。
 真人の将来を憂う集まりだったことを思い出す。

「確かに今のままでは、まともな職業にも就けず、ホームレスなんとかになるだろうな」
「だろう? だから今のうちに、俺たちであいつが向きそうな職業を考えてやるんだ」
「うん、わかった。さっきはごめん…。あんまりにもホームレス筋肉とかが格好良かったからさ…。でもそういうことなら協力するよっ」
「おうともっ」
「よしっ。じゃあ本気で考えるかっ!!」


<続きます? 続かないかも>




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