
PERISH
光の奥の闇
シャティは他御布をあっというまに倒し自分の試合に赴く。
しかしシャティの足取りは重く表情は暗い。
心なしか体がフラフラしているようだ。
「(なんだか体が重い・・・やっぱり棄権しようかな・・・)」
しかしシャティの脳裏に謎の声の言葉が浮かぶ。
『デュエルをしろ・・・』
その言葉が頭から離れない。
「いったい・・・なんなんだろう・・・」
気づけばシャティはデュエルステージに立っていた。
少しばかりの歓声と審判の声で我に返る。
目の前には相手のデュエリストが仁王立ちしていた。
「お譲ちゃんが相手か、おもしろい」
「ボクは男だよ」
「そいつは失敬、どっちにしろ勝たせてもらうぜ」
二人がそんなことを言っていると審判が割ってはいる。
「それでは シャティ 対 帝王 デュエルはじめ!」
「「デュエル!」」
シャティ LP:4000
帝王 LP:4000
お互いのデュエルディスクにライフポイントが表示される。
帝王の先攻で帝王はカードをドローする。
「ふん、すぐに終わらせてやろうモンスターを守備表示でセットしてカードを1枚セットしターンエンド」
帝王はすばやい判断で手札を一瞬見ただけで即座にカードをセットしターンを終える。
それをみたシャティは静かにカードをドローした。
「ボクのターンだね、モンスターをセットしカードを1枚セットするよ」
お互い様子見といった感じのようだが帝王はかなり余裕の表情だ。
「・・・ターンエンド」
少し不安になりながらもシャティはターンを終える。
それを待っていたかのように帝王はデッキからドローする。
「フハハハ!行くぞ小僧!伏せていたモンスター"カイザー・サクリファイス"を生贄に捧げる!」
「カイザー・サクリファイス・・・生贄に使用したら手札に戻るカード・・・!」
そうこうしているうちに帝王はカイザー・サクリファイスを手札に戻すと自信満々に帝王はモンスターを召喚する。
「行くぞ俺の最強モンスター!"地帝グランマーグ"召喚!!」
「地帝・・・帝と言われる上級モンスターの1体だね・・・」
グランマーグが地響きと共に場に召喚された瞬間シャティの伏せモンスターが破壊されてしまう。
「ジェルエンデュオが・・・」
「更に魔法カード"ガイアパワー"発動!」
帝王の背後に巨大な木が出現するとその木から眩い光が放たれる。
「ワハハハハ!行けグランマーグ!ダイレクトぉ!!」
グランマーグの巨体がシャティに襲い掛かる―!
「うっ!・・・っ」
シャティ LP:1100
帝王 LP:4000 地帝グランマーグ 攻撃力:2900
帝王は高笑いをするとそのままターンを終わらせた。
「ボクのターン・・・っ!?」
シャティはカードを引いた瞬間に急激な頭痛に襲われ体がぐらつく。
「うっ・・・うぅ・・・」
「シャティ様!!」
デュエルを見ていたタブリスが駆け寄ってくる。
シャティの体は少し汗ばんでいる。
「シャティ様、棄権なさりますか!?」
「ボ・・・ボクは・・・」
しばらくシャティは顔をうつむかせる。
「シャティ様・・・?」
そしてシャティはゆっくりと立ち上がる。
その姿はシャティのものじゃない何か危ない気を放っている。
「デュエル続行・・・」
「シャ・・・シャティ様・・・」
シャティの眼は殺気に満ちていた。
殺戮に酔いしれる狂気に満ちた殺人鬼のような異常なまでの力を放つ。
デュエルステージに静寂がおこる。
「カードを1枚セットしモンスターを守備表示。ターンエンド・・・」
帝王はシャティの眼を見るや否や優勢にもかかわらず嫌な汗をかく。
「くっ・・・俺のターンだ!グランマーグで攻撃ぃ!!」
「罠を警戒せずに攻撃するか・・・愚かな・・・」
グランマーグが伏せモンスターに襲い掛かった瞬間、グランマーグが粉々に砕け散る。
「な・・・なに!?」
「罠カード・・・"聖なるバリア−ミラーフォース−"を発動したのですよ」
「おのれぇ・・・ターンエンド!」
帝王がターンを終了するとシャティはカードを引く。
「伏せモンスターを破壊できなかったことを後悔させてあげましょうか・・・ククク」
あのシャティとは思えぬほどの豹変振りにそれをみていたタブリスや或玖は戸惑いを見せ始める。
「どうしちゃったのシャティ君・・・」
「シャティ様・・・」
シャティは手札を見ぬまま、まるで手が別の生き物のように動く。
「伏せモンスター"ジェルエンデュオ"を生贄に捧げ"大天使-カマエル-"召喚・・・」
「"大天使-カマエル-"だと!?なんだそれは!!」
【カード名】大天使-カマエル-
【属性】光属性【種族】天使族【星】7
【攻/守】2500/1800
【効果】このカードの生贄召喚に成功した時、手札又はデッキから星4以下の光属性天使族のモンスターを3体まで特殊召喚できる。(このターン他のモンスターの特殊召喚は行えない)
このカードと戦闘を行った悪魔族、又はアンデット族のモンスターは破壊される。
「このカードの効果によりデッキから"天使-パワー-"を3体特殊召喚する」
【カード名】天使-パワー-
【属性】光属性【種族】天使族【星】4
【攻/守】1700/1200
【効果】このカードが相手のカードの効果により破壊された時、このカード以外の同名のカードを墓地又はデッキから1枚手札に加える。
このカードと戦闘を行った悪魔族、又はアンデット族のモンスターは破壊される。
シャティの場に一瞬にして天使が4体出現する。
今のシャティには似合わない神々しい天使たちの輝きが逆にそれを見るものに恐怖を与える。
帝王はそれを見るや否や高笑いをする。
「ワハハハハ!!いくら数がいようがグランマーグの攻撃力は2900!カマエルでも2500では倒せまい!!ワハハハハ!」
「クッ・・・クックック・・・フハハハ!!」
帝王が高笑いをするとシャティはそれを見て笑い返す。
「なにがおかしい小僧!」
「フフフ・・・失礼、貴様が本当に愚かなことがわかって仕方がなくてね・・・」
「な・・・なにぃ!?」
帝王はシャティの挑発にいきり立つ。
「手札から"天空の聖域"発動。ガイアパワーは破壊される」
「な・・・あぁ!グランマーグの攻撃力が!!」
地帝グランマーグ 攻撃力:2400
大天使-カマエル- 攻撃力:2500
「貴様の帝ではどう足掻こうが私の天使には勝てない・・・フフフ」
「あ・・・あぁ・・・」
帝王はその場にひざをつき頭を抱えた。
その姿を滑稽に思ったのかシャティは見下したような表情で攻撃宣言をする―――
『ライジング・ランス!!』
雷の槍を構えカマエルは一度天高く舞い上がり、そして地帝を串刺しにし、地帝は跡形も無く砕け散った。
シャティ LP:1100 大天使-カマエル- 攻撃力:2500
帝王 LP:3900
そしてまだ天使たちが3体いる。
「今ならサレンダーしてもいいんですよ?」
「な・・・なんだと・・・?」
シャティはまた帝王を見下すがごとくひざまずく帝王を哀れむ眼で見る。
そして帝王の左手はゆっくりデッキの上に置かれようとした瞬間―――
「フフ・・・気が変わりましたこのまま攻撃されて負けてください」
「え・・・」
「まず一撃・・・"天使-パワー-"で攻撃・・・」
その言葉に応じパワーは剣をかざして帝王に切りかかる。
シャティ LP:1100 天使-パワー- 攻撃力:1700
帝王 LP:2200
「二撃目・・・」
もう一体のパワーが帝王を通り過ぎざまに切り刻む。
「ひぃ・・・!!」
シャティ LP:1100 天使-パワー- 攻撃力:1700
帝王 LP: 500
もはや帝王のライフは風前の灯、だがシャティの場のモンスターにはまだ攻撃を終わっていない天使が1体控えている。
シャティは帝王に問いかける。
「わかりましたか・・・?力の差ってものを・・・」
「あ・・・あんた一体・・・」
「フッ・・・これでおしまいです。"天使-パワー-"で攻撃・・・」
『ブレイブ・スラッシュ!!』
パワーは一瞬にして自分の場から帝王の目の前に飛んでくると剣を天に掲げ一気に振り下ろす。
「うわぁぁぁぁ!!」
シャティ LP:1100 天使-パワー- 攻撃力:1700
帝王 LP: 0
帝王の伏せカードは"エネミーコントローラー"でシャティの伏せカードは"神の宣告"だった。
しばらく会場が静寂に包まれると審判がはっと我に返り勝利宣言をする。
「しょ・・・勝者!シャティ・ディプレス!!」
「当然ですよ・・・っと、もう時間ですね・・・」
シャティはデュエルが終わったと同時に糸の切れた操り人形のようにその場に崩れ落ちた。
それを見たタブリスは尋常じゃない速さでシャティの元に走りより体を抱きかかえる。
「シャティ様!?シャティ様しっかりしてください!!」
「・・・・・」
シャティは意識があるようだが気絶のような状態だった。
そして帝王はデュエルステージのすみでガタガタ振るえていた。
人ではない、恐ろしいものを見たかのように・・・
----- 今回登場したオリカの説明 -----
【カード名】大天使-カマエル-
【属性】光属性【種族】天使族【星】7
【攻/守】2500/1800
【効果】このカードの生贄召喚に成功した時、手札又はデッキから星4以下の光属性天使族のモンスターを3体まで特殊召喚できる。(このターン他のモンスターの特殊召喚は行えない)
このカードと戦闘を行った悪魔族、又はアンデット族のモンスターは破壊される。
【カード名】天使-パワー-
【属性】光属性【種族】天使族【星】4
【攻/守】1700/1200
【効果】このカードが相手のカードの効果により破壊された時、このカード以外の同名のカードを墓地又はデッキから1枚手札に加える。
このカードと戦闘を行った悪魔族、又はアンデット族のモンスターは破壊される。