TOTOROおじさんのプラモ工作奮闘記

立川キ106 疾風の木製化試作戦闘機
 

(童友社 1/32)【初期の作品改造】


(TACHIKAWA HIKOUKI Ki 106)


この飛行機は、戦局の悪化に伴いアルミ材の不足にて疾風の木製化として計画されたとの事です。

8機ほど試作され 何機かは実際に飛行したとのことで、整備中の実記写真も幾つか存在します。

外観的には一見疾風ですが、木製化したこの機体は内部的にはまったく別物です。

木製と聞くと一見軽いと言うイメージがありますが、実際には金属部品と同じ強度を再現するには
 木製構造部はかなり大きくなり、逆に重量も増えてしまいます。

そのような過酷な条件で設計をやられた設計者の苦労は、そりゃもう大変なものであったであろうと察します。(@@;

下に示す作品紹介の中の各部は、その重量との戦いの結果が形になったものです。

主翼のタイヤ格納部が隼と同様に前縁より前にはみ出ています。

おそらく主翼の桁も木製化にて太くなり、タイヤを収めるスペースが不足したのか、または脚構造が疾風オリジナルとは異なるからか、ちなみに脚の作動方式には油圧シリンダーが採用されており、これに伴い脚カバー形状も平坦なものになっています。





尾輪格納部のカバーが省略され泥よけのブーツが施されています。
格納式かどうかは分かりませんが、重量軽減するには余計な構造物が無い固定式かも知れません。



水平尾翼の取り付け位置が胴体上部側へ変更されています。
胴体が木製モノコック構造としたら、機体外板の切り欠きは強度に大きく影響がでるはず。
依って切り欠きサイズを最小限にしなくてはならない事と、組立作業性も兼ねて胴体上部取り付けを選んだのではないかと思います。



ファウラーフラップが単純フラップに変更されています。
フラップレールは鉄製で重いため、構造が簡単で軽く済む単純フラップを採用したのではないかと思います。



木製外板の表面は表裏共に幾重にも布を張って何回も磨き仕上げしたとの事で、
塗装も「艶やかな黒板色で日の丸がとても鮮やかで綺麗だった」との作業者の記憶証言があります。
そう言えば・・・学校の黒板って濃緑色だったのを思い出しました。



模型では特に作り込み再現はしてはいませんが、実記の前部胴体は内部構造部材の太りにより、かなりずんぐりと太くなっています。
童友社のキットは元々太めなのでそれらしい雰囲気は出ていると思います。
細かいところでは後部胴体の木製化により重量バランスが狂うため、エンジンの取り付け位置を少し前方にオフセットしてあるとのことです。
そのため主翼全縁からエンジン取り付け位置まで少し間があくので、その範囲でタイヤ格納部の出っ張り用のフェアリングが成形されています。









2008/04/29新規