日時

目的地

所在地

2013年9月28日

小豆峠(約1140m)

西山(857m)

勝山市北谷町中野俣/白山市桑島

白山市白峰

 行動日程

駐車した所11:35〜11:40林道から峠に取り付く(沢入口)11:40〜11:50二股11:50〜12:15尾根に到達12:15〜12:20標高1166mのピーク12:20〜(違う尾根に入りこむ)〜12:50標高1166mのピーク12:50〜13:00小豆峠13:05〜13:30林道に降りる13:30〜13:35林道赤谷線分岐13:35〜(赤谷に降りて行く峠道散策)〜14:00駐車した所

 参考資料

Web情報:国土地理院/基準点成果等閲覧サービス(三角点情報)

文献   :

 これまでの山行記録

 

地理院地図によるルートマップ 
Webサービス by Yahoo! JAPAN

注:この地図はおおよそのルートをトレースしたもので、正確ではありませんので、参考程度にとどめてください。最初は山岳表記に適した地形図が表示されますので、登山口へのアクセスを知りたい場合などは地図表示画面の上部にある地図ボタンをクリックして戴ければ標準地図に切り換わります。また、ラベル(吹き出し)のないマーカー(アイコン)にマウスポインターを合わせると、その地点情報が表示されます。この地図ではアバウトなルートしか解りませんので、詳しいルートは上記の「電子国土によるルートマップ」をご覧ください。なお、地図上の赤線が今回歩いたルート、青線はこの地図に掲載されていない林道白木峠線です。

≪注:赤枠で囲った写真にマウスポインターを当てると、ルート表示や説明が現れます。≫ 

小豆峠は加越国境を越える峠で、麓にあった中野俣(勝山市)と赤谷(石川県白山市)を結んだ峠だった。標高1140mの高所にあり、麓の両村とも廃村となっているため、今はだれも近寄らない秘境感漂う場所となっている。この辺りの少し前の地形図を見ると、加越国境の尾根をいくつもの峠道が越えている。西から大日峠、新又越、木地山峠、小豆峠、無名峠、五十谷峠、無名峠、谷峠、護摩堂峠などなど。しかし、今の地形図からはそのほとんどが抹消されている。モータリゼーションの波により、昭和30年代から40年代前半に消え去ってしまった峠だ。しかし、それまではこれらの峠を行き来して、峠下の村々が有機的に結びついていた。その歴史は長く、小豆峠には平家の落武者伝説や一向一揆、更には出作りなどの歴史が残っている。麓の赤谷と言う地名は福井県内の山深い山間部にもいくつか存在しているが、何れの村にも平家伝説が残っている。この峠には勝山側から何度かアプローチしたことがあるが、深い薮に行く手を阻まれ、断念していた。しかし、最近石川県側にある林道白木峠線の工事が進み、峠下まで車で行けそうなので、そちら側から再度トライしてみることにした。

P9280004.jpg

白山の眺め(@林道白木峠線)

林道白木峠線は石川県の白山市白峰と小松市新保をつなぐ林道で、白木峠を越えることからこの名前が付いたようだ。林道工事は両方から行われているようだが、まだ繋がっていない。小豆峠へは白峰側からこの林道に入って行く。途中に白山展望台として有名な西山がある。林道からも秋晴れの空の下、白山連峰の雄姿が望めた。全く雪のない白山の眺めも良いものだ。

P9280051.jpg

林道赤谷線分岐

P9280052.jpg

白木峠線の舗装工事終了杭

西山の登山口を通り過ぎ、更に進んで行くと、上記左側写真のような分岐に至る。右から上がって来ている林道が林道赤谷線だ。この分岐にある尾根筋に旧い峠道が通っていたはずなので、峠道の入口がないか探したが、それらしい場所は見当たらなかった。

P9280011.jpg

峠道が通っていた尾根

P9280054.jpg

赤谷線の様子

林道赤谷線も覗いてみたが、旧い峠道の痕跡は見つからない。なお、赤谷線はかなり荒れており、四駆でも難しいとの情報があったが、分岐から見た限りでは整備された道が続いていたし、分岐の少し下で崖崩れがあったようで、重機が出て復旧工事が行われていた。

P9280008.jpg

沢の入口(ここから峠に取り付く)

峠道の痕跡は見当たらなかったが、分岐から林道を少し戻ったところに左記写真のような小さな沢が口を開けており、覗き込むと道のようになっていたので、ここから峠に取り付くことにした。

 

P9280014.jpg

沢の様子

沢は最初は歩きやすく、道のようだったが、その内傾斜が急になり、小さなナメのようなところも現れた。これはただの沢であり、峠道でないことが明らかとなった。後で再度、林道白木峠線を歩いたところ、林道脇にこの他にもちいさな沢がいくつも顔を出していた。この辺りの地盤は浸食に弱く、小さな水の流れでもこのような沢が出来るようだ。このようなところに峠道を着けても、水がない時は良いが、大雨が出た時は歩けなくなってしまうから、峠道はこの辺りでは尾根筋に付いていたようだ。

P9280016.jpg

沢が二股に分かれる

P9280019.jpg

到達した尾根

歩きにくい沢を懸命に登っていると、前に沢が二股になったところが見えてきた。左側の沢のほうが歩きやすそうだったが、峠は右側の方向なので、そちらのほうに進むことにした。すると、取り付きから30分ほどで尾根に到達した。到達した地点には立派なブナが生えていた。

P9280020.jpg

ブナ林が広がる尾根筋

P9280021.jpg

P1166m

最初、その尾根は加越国境上の尾根だろうと思ったが、実際はそうではなく、標高1166mのピークから東に延びる尾根だったようだ。その尾根筋を右に進んで行くとすぐに尾根が小高くなったところが現れた。容易にそれが1166mのピークであることが解った。今歩いてきたのは国境尾根だと思い込んでいたので、そのピークからまっすぐに続く尾根に入り込んだ。進むとともに薮が濃くなり、容易に進めなくなった。しばらく休んで周囲を見渡していると、太陽の光が真正面から射してくることに気付いた。つまり、南を向いて進んでいるのだ。目指す峠は国境尾根を西に進んだ方角にあるはずなので、別の尾根(加越国境尾根を逆に進んだようだが、それにしても県境の尾根にしては薮が濃すぎる)に入り込んだ可能性が高い。地図とコンパスで確認したところ、やはり南を向いて進んでいることが解ったので、P1166mまで引き返すことにした。そこから、別の尾根がないか探したが、そのピークの周囲は急斜面で、尾根らしきものは他に見当たらなかった。仕方ないので今来た道を引き返そうかと思ったが、よく見てみると、急斜面でとても尾根には見えないものの、薮が薄く、踏み跡のようなものが続いているところがあったので、そこを降りてみることにした。何しろ、この辺りは薮が濃く、地形がどうなっているか確認するのも容易ではなかった。歩き始めると確かに踏み跡のようなものがあり、歩きやすい。最初は急斜面だったが、その内傾斜が緩くなり、尾根のような感じになって来たので、これが国境尾根だと確信するようになった。

P9280033.jpg

小豆峠

その尾根筋を10分も進んで行くと、前に山の鞍部が現れ、笹薮に覆われているものの、尾根を横切る道のようなものがはっきり見えた。そこに行ってみると、それは紛れもない峠で、稜線は長年の人の往来でいくらか掘れており、こんな人里離れた場所でも営々と続けられてきた人間の営みがあったことを感じとることが出来た。掘れ方は浅いが道型はしっかりしており、遠くからでもここに峠があることがすぐに解った。ここの峠道は先日歩いた根来坂のように尾根を斜めには横断しておらず、ほぼ直角に越えている。そして、えぐれ方は浅いが、稜線がいくらか掘れており、切り通しで越える、越前・加賀地方にある峠の典型的な形をしていた。

P9280023.jpg

勝山側に降りて行く峠道

勝山側にはしっかりした道の跡が残っており、しっかり掘れた道が続いていた。

P9280032.jpg

トラバースして勝山側に降りて行く峠道

しばらく、そこを降りて行ったが、薮が濃く進むのは容易ではない。途中から右のほうにトラバース気味に進んでいるようだったが、薮でその先は見えなかった。こちらの斜面も傾斜が急だから、つづら折れの道になっていたのだと思うが、確認は出来なかった。もっと下まで歩いてみたかったが、尾根を歩いているときにぶなの幹に熊の真新しい爪跡を見ていたので、長居は無用だ。やむなく途中で引き返した。

P9280031.jpg

峠のお地蔵さん

峠に戻ると、先ほどは笹薮で解らなかったが、掘れた峠の斜面に自然石で出来た祠があるのを確認することが出来た。雪深いところだから、祠がなければお地蔵さんはどこかに行ってしまうだろう。頑丈そうな祠の奥深くにお地蔵さんは座っておられた。

P9280025.jpg

お地蔵さんが入った祠

P9280024.jpg

お地蔵さん

お地蔵さんは、フラッシュを焚かなければ、写真に撮れないほど深くにおられた。これだけ深ければ雪害から守られるだろう。

P9280034.jpg

赤谷側に降りて行く峠道

P9280037.jpg

小さな沢にぶつかる

赤谷(白山市側)に降りて行く峠道は勝山側ほどはっきりしていなかった。谷筋に踏み跡のようなものがあったが旧い地図を確認した限りでは、右の尾根筋に峠道があったようなので、そちらのほうに進んでみた。しかし、その尾根に取り付いても、はっきりこれが峠道だというものは見当たらなかった。しばらく、峠道が通っていただろう尾根筋を降りたが、そのまま降りて行けば先ほどの分岐に降りてしまい、林道の高いのり面に行く手を阻まれてしまう可能性が高い。それで、谷側に軌道修正しながら歩いていたら、また小さな沢にぶつかった。この沢は先ほど登って来た沢とは違うが、この沢を降りて行けば林道にぶつかるはずなので、そこを降りて行った。

P9280039.jpg

沢から林道へ

P9280040.jpg

ここに降りてきた

この沢も決して歩きやすいとは言えないが、薮がないだけましだ。この沢がなければ、もう少し時間が掛かっただろうが、峠から25分ほどで、林道に降りてくることが出来た。降りてきたのは赤谷線分岐から、更に白木峠線を奥に5分くらい歩いたところだった。

P9280042.jpg

林道から見た小豆峠

林道から今歩いてきた方向を見ると、山の鞍部らしきところが見えたので、そこが峠だと思われた。峠から谷沿いにまっすぐ降りてくればこの地点にたどり着くが、ここに峠道があったかどうか確認していない。以前旧い地図を調べたところでは谷筋ではなく、尾根筋に道が付けられていたことになっている。

P9280068.jpg

赤谷に降りて行く峠道に取り付く

P9280064.jpg

赤谷側の峠道の様子

赤谷線分岐に戻り、今度はそこから下に続いていただろう峠道の痕跡がないか調べるために、林道のり面に這い上がり、峠道があった尾根筋を探索することにした。その尾根筋には人の踏み跡らしきものは確認できたが、峠道だと確信できるものは見当たらなかった。この峠道は人が歩かなくなってから久しいし、人の往来も少なかっただろうから、短い時間で道跡は消えてしまったのだろう。

P9280067.jpg

赤谷側の林道のり面上から分岐を見降ろす

林道のり面の上から分岐を見降ろす。今は林道により分断されてしまっているが、昔はこの林道の空中を通っていた尾根筋に峠道が続いていたはずだ。

P9280080.jpg

西山登山口

P9280086.jpg

西山に至る登山道

林道白木峠線沿いにもうひとつ差上峠と言うのがあったはずなので、時間があればそこにも行こうと思っていたが藪漕ぎで精神的に疲れたので、そこはパスして、西山に登り、白山の展望を満喫し、帰路に就くことにした。

P9280099.jpg

西山山頂から白山連峰を眺める

西山登山口の前には広い立派な駐車場があり、登山道も林道と見まがうばかりの立派なものだった。この山には一度登っており、もう少し時間が掛かったような記憶があったが、15分足らずで頂上に着いてしまった。白山の展望台と喧伝するだけあって、白山連峰の眺めは最高だった。北は美女坂辺りから、南は銚子ヶ岳辺りまで、白山連峰の全てがここから見渡せた。

  

Back ホームへ