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◇「人体の不思議展」にかかる京都府医師会の見解について
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日本各地で開催されてきた「人体の不思議展」が、京都市に
おいても平成22年12月4日〜平成23年1月23日の期間で開催が
予定されております。京都府医師会といたしましては、本展に
対し看過できない倫理的な問題を内包していると考え、以下の
文書を報道各社や関係機関等に対して送付するとともに、主催
である「人体の不思議展実行委員会」に対しても本展の中止を
求める要請文を11月1日に送付いたしておりました。
それにも関わらず、今般、同実行委員会が本会の会員医療機
関にチラシや割引引換券等を送付したことは極めて遺憾であり、
京都府医師会として、厳重に抗議するものであります。
会員各位におかれましても、本展に協力されることのなきよ
う宜しくお願い申し上げます。
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■「人体の不思議展」の開催中止を求める要望書
日本各地で開催されている「人体の不思議展」では、模型で
はなく本物の人体に特殊な防腐処置を施した標本が展示され、
営利を目的として一般に有料公開されています。
今年12月より京都市においてその展示会の開催が予定されてい
ますが、京都府医師会としては、本展の開催には看過できない
倫理的な問題を内包していることから、開催の中止を強く求め
るものであります。
本展の標本について、主催者側は「生前からの意思に基づく
献体によって提供された大変貴重な標本」であるとしています
が、その標本の由来には不透明な部分があり、献体者の保護と
いう観点からも多くの問題を含んでおります。さらに、ご存知
のとおり、死後の遺体にも尊厳は存在するとされており、安易
な利用は厳に慎まなければなりません。ましてや、尊厳ある人
の遺体に商業的価値を見出すことなど、到底、許されることで
はありません。
フランスでは、パリで開催中の巡回型の人体展に対し、中止
を命じる判決を下されており、また、日本国内でも社会的倫理
面での疑問を唱える声が出され、後援を取り下げる団体も増え
ております。
既存の国内法では、同展への取り締まりは困難とされており
ますが、医学・医療の発展に献体として寄与された方々の尊い
志と人間としての尊厳が完全に無視された本展の開催は容認で
きるものではありませんし、公共の立場にある方々も人体への
尊厳を守るという強い姿勢を示すべきだと考えております。
京都府医師会は、人権と倫理の高揚を掲げる団体として、
「人体の不思議展」の開催中止を強く求めます。関係機関にお
かれましては多くの批判に真摯に耳を傾け、賢明な判断をなさ
れることを要望いたします。
平成22年10月21日
社団法人 京都府医師会
会長 森 洋 一