〈通達〉
「人体の不思議展」開催についての注意喚起の呼びかけ
2008年6月10日
全日本民主医療機関連合会
事務局長 長瀬文雄
2002年以来、全国20都道府県、23会場で「人体の不思議展」が行われています。実際の人体を特殊技術を使って展示しているもので、各地の会場は大盛況のようです。展示会は、回を重ねる毎にエスカレートしているようで、胎児の遺体や遺体に様々なポーズを取らせるなど興味本位で人体を冒涜するものと指摘がされています。
また、どこの、だれの遺体をだれの承認で使っているのかも明らかになっていません。各地の新聞社やテレビ局が主催し、様々な団体が後援しているようですが、説明責任が果たされているとはいえません。また、一般市民から入場料を取っており、営利目的の興業という点も指摘されています。以上、この展示は重大な人権侵害の可能性があります。
今後も、各地でこのような企画が準備されています。
事態を重視した日本医師会、日本医学会、日本看護協会などは、この間、後援を取りやめています。
しかし、事情をつかまないまま、各地の医師会や技士会、教育委員会などが後援しているのも現状です。青森民医連や愛媛民医連では会長名でこの企画の問題点を指摘し、中止を求める声明を出しています。また、東北大学元教授の刈田啓史郎氏、福島県立医大の末永恵子氏、宮城厚生協会全理事長村口至氏などが呼びかけた「『人体の不思議点』に疑問を持つ会」が主催や後援を行っている団体に中止を求める立場から公開質問状を出すなど運動が広がっています。尚、現在開催中の青森県医師会は、日本医師会が後援を取りやめていたことを知らず後援したことについて会員向けにお詫びの文書を出しています。
全日本民医連は、こうした展示会が長年にわたっておこなわれていたものの、その問題点を掌握し、「人権」という視点から明確な見解を持つことができませんでした。
全日本民医連理事会および医療部、医療倫理委員会として現地展示会などの視察も含め、調査し、問題点をきちんと掌握した上で、早急に見解、声明を発表したいと考えています。その上で、日本医学会や日本医師会などに全日本民医連の見解を伝え、必要な申し入れを行っていく予定です。
つきましては、今回、事務局長通達という形で、現在、全日本民医連が知り得た情報や資料、青森、愛媛民医連の会長声明などの提供を行い、注意を喚起するものです。
以上