6Z-P1 代用真空管の製作

シャックには二台のST管ラジオがあります.販売されていた当時,

高級型と普及型(※1)と呼ばれた二つのタイプです.

どちらかが故障したときには相互に真空管を差し替えてある程度

切り分けることが出来ますが,出力管については高級型は 42,

普及型は 6Z-P1です.これについては差し替えが利きません.

そんな状況下で普及型が故障したので,デッドストックの6AK6(※2)

を使用して6Z−P1の代用管を製作してみました.

代用真空管製作に当たって捨てずにおいたヒーター断で使用不能の

6Z−P1をジャンク箱から発掘しました.

 

※1 高級型と普及型について
この区別は,これらのST管5球スーパー全盛時(昭和20年代中期〜30年代中期)
にメーカーの別なく存在していた物のようです.
高級型のラインナップ 6WC5 - 6D6 - 6Z-DH3A - 42 - 80BK
普及型のラインナップ 6WC5 - 6D6 - 6Z-DH3A - 6Z-P1 - 12F
というのが大まかな相違点です. 
42は低周波出力3W程度, 6Z−P1は1W程度ですが,高級型には出力以外
にもケースの造りやスピーカー等々価格が高いだけのコダワリが随所に見られます.

 

※2   6AK6
R390Aの低周波増幅段に使用されていることでその筋の人々には有名な小型出力管. 
低周波出力1W程度,出力インピーダンス12kオームと今回の用途にピッタリの球です.

 

左がヒーター切れの 6Z-P1 .この球は純国産管なのでスペア球は払底気味で高騰中

球の左に見えるのは今回の作業に不可欠なハンダ吸い取りツール”ソルダウイック”

右側の球はもうひとつの疑惑球 6Z−DH3A

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今回故障したラジオ 構成は6WC5-6D6-6ZDH3A-6Z-P1-6E5-12F

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ST管の風格のある姿が好きで不良品でも捨てずに保管しています. 

今回はこの球のベース部分のみを使用します.

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このピンをハンダ鏝で加熱しながらソルダウイックでハンダを吸い取ります.

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ハンダが取れたらあとは簡単.ベースとガラス管部分の接着はすでにボロボロ状態なので,

ちょっと力を入れて折り曲げるようにして分離します.

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ジャンク箱から発掘したmt管用ソケット にリードを接続します.

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一定の長さに切りそろえて・・・   被覆を剥きます

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ピン配置は幸いリードのクロス無しで入ります. 作業のついでにピンを磨きました

リード被覆の色は混乱しにくい物を選びました.手持ちの関係もありますが,青−H・赤−P・黄−G1・橙−G2・水−K

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フランジをストッパー替わりにします. 特に固定していません.

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後はピン・リード線をよく加熱しハンダを流し込みます.

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不要なリードを切り取る

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特に固定していないけれどシッカリしています.

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6AK6はヤフオクで500円で購入.これもいずれは希少管になるでしょう.

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もとのトップ部分は割って構造研究 ??

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テプラ表示をして一丁上がり

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試運転 良好に使用できます.

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今回故障したラジオはこれ. ST管ラジオは巨大で2台あるとやや手狭です.

この普及型は修理完了したのでシャック整理のため嫁に出す予定です.

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 結局ラジオの修理の方は 6ZD-H3Aのプレート負荷抵抗の断線と 6D6のエミ減のダブル故障でした.

250kオームの負荷抵抗と6D6はストックがあったので交換しました.

この代用真空管の出番は試運転のみでリプレースの必要はありませんでした.

 

end

 

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