2018年のラマダン(断食月)

 

 

イスラム暦は純粋な太陰暦で閏月による補正を行わないため、毎年11日ほど早まり、およそ33年で季節が一巡するという。

「ムスリムは同じ季節のラマダーンを人生で2度経験する」と言われる。

 

インドネシアを含め世界中のイスラム教徒が行う断食月「ラマダン Ramadan (Islamic fasting month)」。

2018年は515日(注)より614日まで30日間にわたって行われます。

 

 

        (西暦)(イスラム暦) (開始)   (終了)

 

2018

1439

515

614

 

「ラマダン」のことを、インドネシアでは「Puasa(プアサ)」といい、断食月は「 Bulan Puasa(ブラン・プアサ)」と言っています。

「Berpuasa(ブルプアサ)」とは「断食をする」という意味で、「puas(プアス)」とは「満足する」という意味なので、断食によって、

食のよろこび〔満足感〕を認識することに「断食」の意味があります。

 厳密にいうと「断食」は「サウム」、「断食を行う1カ月=断食月」を「ラマダン」といいます。

 

ウイキペデイアによると、

ラマダーン月の開始と終了は、長老らによる新月の確認によって行われる。雲などで新月が確認できなかった場合は1日ずれる。

夏に日が沈まない極地地方にあっては、近隣国の日の出・日没時間に合わせるなどの調整も図られる。

ラマダーン中には世界中のイスラム教徒が同じ試練を共有することから、ある種の神聖さを持つ時期であるとみなされている。

2018年の今年は、5月15日より始まり、6月14日で終わる予定。

 

断食といっても1ヶ月間という期間を完全に絶食するわけではなく、日没から日の出までの間(=夕方以降から翌未明まで)に一日分の食事を摂る。

この食事はふだんよりも水分を多くした大麦粥であったり、ヤギのミルクを飲んだりする。

旅行者や重労働者、妊婦・産婦・病人など合理的な事情のある場合は昼間の断食を免除される一方、敬虔なムスリムは自らの唾を飲み込むことさえ忌避するなど、ひと口に「断食」と言ってもその適用範囲にはある程度の柔軟性と幅を持つ点にも注意が必要である。

 

断食明けの祭りは6月15日の第一日目と16日の第二日目で、インドネシアではイドウル・フィットウリ Idul Fitri(アラビヤ語では「イド・アル=フィトル(注)」と表記)、あるいはハリラヤ・プアサ Hari Raya Puasa、またレバラン Lebaranといい、花火をあげたりしてお祭り騒ぎになる。なお、13日から19日までは一斉休暇日で連続休暇(政令指定休日)となる。従って、6月13日(水)から6月19日(火)までの長期休暇になります。(→ 2018年の休日参照)。

 

(注)「イド」はアラビア語で「祝宴」を意味し、「フィトル」は「断食の終わり」を意味するのだそうだ。 (しかしながら断食明け休日スケジュールは変わらず、休日は1日増えることになる)。

 

民族の大移動

インドネシアでは、特に、断食明けはレバラン Lebaran(断食明け大祭)は、皆、故郷を目指して帰京することになる。

従い、電車・バス、船、飛行機は早めに予約しないと取れないことになる。

特に、家政婦さん(インドネシアではプンバンツー Pembantuという)はレバラン(宗教休暇)手当(1カ月分)をプラスアルファでもらって、国に帰るのだ。

住み込みの家政婦さんは毎月都度もらうのではなく、まとめて年1回にもらうことになり、かなりの大金となる。

なお、インドネシアでは年1回の年次休暇を取る時には、Holiday Payとして休暇手当(1カ月分)をもらって休みに入る。

従い、給与はレバラン手当と宗教手当を含め、年に14カ月の給与をもらうことになるのだ。これは非ムスリムであるキリスト教徒であっても宗教休暇をもらうことになる(結局、全員もらうことになる)。

 

 

 

【ラマダン昨年の2018年関連記事】

 

・モスクでブカ・プアサ 中央ジャカルタ 1200食を一斉に 2018-5-19

 

17日に始まったラマダン(断食月)。翌18日はラマダン最初の金曜となり、各地のモスクには大勢のムスリムが集まった。中央ジャカルタ区メンテンにあるチュット・ムティア・モスクでは18日、ブカ・プアサ(1日の断食明け)用の弁当1200食が配られ、午後5時47分のアザーン(礼拝の呼び掛け)の後、一斉に食事を始めた。

収容人数約2千人の同モスクは家族や友人らと訪れたムスリムたちであふれ、礼拝用のマットがモスクの外にも敷かれていた。

モスク周辺にはちまきに似たロントンや揚げ豆腐、タピオカ飲料店など15の出店が並んだ。訪れた人は、配布された弁当とともに好きな食事や飲み物を十数時間ぶりに楽しんだ。

同モスク事務所で働くプジヨノ・サソンコさん(55)は「いつどこでテロが起きるか分からない状況になってしまったが、神聖なラマダンには何も起こらないと信じている」と話し、監視カメラを常時確認する人を配置して警備を強化していると説明した。

 

■各地で食事配布

中部ジャワ州スマラン市のジャミ・プコジャン・モスクでは18日、同モスク特製のおかゆ、ブブル・インディアが配られた。同モスクで長年おかゆを作っているのはアナス・サリムさん(76)。香辛料商人としてインドからこの地に渡ってきた祖父からレシピを受け継ぎ、毎年ラマダンの時期にオリジナルのおかゆを無料配布しているという。

また、アチェ州バンダアチェ市のフルカン・モスクで17日、アチェ伝統料理「カンジ・ルンビ」が作られた。カンジ・ルンビは米を約30種類の香辛料や野菜、ハーブやココナツミルクと一緒に煮込んだ伝統のおかゆ。ラマダン期間中は同州各地のモスクでこのおかゆが作られるという。

ジョクジャカルタ特別州のジョゴカリヤン・モスクはブカ・プアサ用の食事2500食を無料で配布する。17日、同モスクにはジョクジャカルタ特別州警察署長らが集まり、ブカ・プアサを市民と共に過ごした。

 

ムスリムに配慮を アバック ラマダンセミナー開催 2018-5-18

 

南ジャカルタのブロックMにある語学学校「アバック(ABAC)は17日、同校で日本人駐在員や家族向けに「断食、断食明け大祭セミナー」を開いた。ことしで5回目を迎える同セミナーには、4月からインドネシア生活を始めた主婦を中心に8人が参加した。

同校の水谷明澄校長が講演を担当。サフール(日の出前に取る断食前の食事)やブカ・プアサ(1日の断食明け)など、ラマダン(断食月)時における1日の様子を解説した。

ラマダンの期間は周りのムスリムに気配りが必要だ。午後6時ごろのブカ・プアサ前には、運転手やメードには手を休ませ、「やむを得ず仕事をしてもらうなら、市販の甘いお茶やお菓子を勧めると良い」と話す。ラジオでブカ・プアサを知らせる放送を聞くことができ、運転中などにチェックできるという。

注意点としては午後4〜5時ごろの交通渋滞の悪化を挙げた。日没を家族と過ごすために、多くの人が移動することが原因だ。

レバラン(断食月明け大祭)1週間前になると、運転手やメードにレバラン賞与(THR)を渡す場合がある。「会社からもらっているケースもあるが、個人の場合は基本給1カ月分を目安に渡すと良い」と具体例を示しながら説明した。近年では「前任の人よりボーナスが少ない」「帰省のためもっとお金がほしい」と言われるなど金銭トラブルも起こっているという。

レバラン休暇中はタクシーがつかまりにくく、飲料水やプロパンガスの供給が2〜3週間滞ることも。「ストックを十分に用意しておきましょう」と語りかけた。

参加者からは治安を心配する声もあった。水谷校長は「レバラン前は帰省のためにお金が必要になり、泥棒、置き引きの被害が増える。警察の取り締まりも増え、パスポートや暫定滞在許可証(KITAS)の不携帯を理由に不当にお金を要求されることがあるため、常に携帯するべき」と注意を促した。

来イして2カ月だという主婦は「運転手やメードはムスリムの方なのでラマダンについて知っておこうと思った。インドネシア在住が長く、詳しい方から情報を聞けてよかった」と感想を語った。

水谷校長は「生徒やセミナー参加者からの質問を踏まえ、ことしは治安やTHRについての情報を増やした」とセミナーを振り返った。

同校では9月上旬にも秋に赴任する人や家族を対象にインドネシア生活の注意点を伝える「新生活セミナー」を開催する予定。

 

共に食事し、共に祈る イスティクラルに1万人 ラマダン初日静粛に 2018-5-18

 

ラマダン(断食月)初日の17日、東南アジア最大級の中央ジャカルタ区のイスティクラル・モスクでは約1万人が集まり、共にブカ・プアサ(1日の断食明け)の食事をとり、礼拝を行った。

日没30分前の午後5時20分ごろ、モスクの屋内外では、クルマ(干しナツメヤシ)や水、鶏肉などが入ったブカ・プアサ用の食事約3500食が配られた。モスクの入り口付近では家族や友人と訪れた人々が男女に分かれ、長い列をなして座り、日の入りを待った。

中部ジャワ州スマラン市の高校教員ススワさん(53)は他の4人の教員と共に、初めてイスティクラルを訪れた。ラマダン中はジャカルタに滞在する。「これから1カ月間、モスクの近くに滞在して毎日イスティクラルに通うわ」と楽しそうに話した。

同5時47分に日没を告げるアザーン(礼拝の呼び掛け)が流れると、アッラーをたたえる言葉を口にした後、配られた食事や持参した料理などを味わい、その後礼拝所で祈りをささげた。

モスクから近い通信会社で働くアマンダさん(38)は、毎年ラマダンの時期は仕事が終わると直接モスクへ来て、ブカ・プアサとタラウェ(ラマダン中の夜の礼拝)を行うという。東ジャワ州スラバヤ市などでテロが続発しているが、「モスクに来ることに不安はないよ。テロは正しいイスラムの教えに沿った行為ではない。私たちムスリムは強く非難している」と話した。

イスティクラルではブカ・プアサのために平日は3500食、金土日曜の週末は約4千食を無料配布している。

ラマダン最初のタラウェが行われた17日には約1万5千人が集まった。イスティクラル事務局によると、スラバヤでのテロを受けて私服警備員を多数配備。一見分からないが普段より警備を強化しているという。

 

大祭前後、貨物トラックの通行規制を実施 2018-5-17

 

インドシア運輸省は17日、今年のイスラム教の断食明け大祭(レバラン)期間の道路規制に関する相令『2018年第34号』を発表した。

高速道路9区間と国道4区間で、6月12日午前0時〜15日午前0時と、22日午前0時〜25日午前0時の期間、貨物輸送トラックの通行を禁止する。

相令は先月26日付で公布した。対象となるのは、積載量が14トン以上または3車軸以上の貨物輸送車、けん引車。鉱物、建材の輸送車も対象となる。石油燃料やガス、家畜、郵便物、現金、生活必需品、帰省者用の二輪車の輸送車は対象外。

 

・断食大祭休暇は12連休に 6月9日から、前後3日間追加

 

インドネシア政府は18日、今年6月15〜16日のイスラム教の断食明け大祭(レバラン)に伴う有給休暇一斉消化日をさらに3日間、追加すると発表した。同日、正式に関連規定を公布した。これによって、レバラン休暇はその前後の週末休暇を含め、最長で6月9日から20日までの12連休となる。

今回追加した有給休暇一斉消化日は、レバラン前の同11〜12日(月〜火曜)と、レバラン後の同20日(水)の3日間。アスマン国家機関強化・官僚改革相、ハニフ労相、ルクマン宗教相の3人が同日、有給休暇一斉消化日の変更に関する共同大臣通達に署名した。

有給休暇一斉消化日は、当初4日間が設定されていたが、これで計7日間となった。

今年のレバランに伴う有給休暇一斉消化日は、2010年以降では最も多い。15年、16年はそれぞれ3日間、17年は4日間だった。

今回の政府決定により、今年の公休日は、祝祭日が16日間、有給休暇一斉消化日が8日間の計24日間となる。

 

■帰省ラッシュの分散図る

プアン調整相(人材開発・文化)は同日に開いた会見で、有給休暇一斉消化日を追加した理由について「レバラン休暇中の交通混雑を緩和することが狙いの一つ」と説明。「帰省先で家族や親類と過ごす時間も増える」と付け加えた。

ブディ運輸相も、レバラン休暇が長くなったことで「国民が休暇日程を柔軟に組みやすくなった」と指摘。例年はレバラン祝日の1〜2日前に帰省ラッシュが集中し、主な高速道路や幹線道路では大渋滞が発生していたが、今年は祝日の前週末から帰省するという選択肢が新たにできたため、帰省客を分散できると説明した。

国鉄クレタ・アピ・インドネシア(KAI)や航空会社も、帰省客の増加に備えた対応が可能になるとの見方を示した。

 

■産業界は反発

18日付ニュースサイト『デティックコム』によると、インドネシア経営者協会(Apindo)のハリヤディ会長は同日、「産業界の生産性が落ちる」と今回の政策決定を強く批判した。

ハリヤディ会長は「政府機関がそろって休んでしまえば、例えば輸出手続きもできなくなり、われわれは仕事にならない」とコメント。交通混雑を解消するためとの政府見解に対しては、「帰省客が集中する時期は、休暇日程が多少ずれようが変わらない」と述べ、「レバランの有給休暇一斉消化日は、大祭前後の2日間ずつ、計4日間で十分」との見解を示した。

 

 

 

 

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