ジルに質問です。

――適当に好き勝手に質問をして答えてもらう、質問コーナー。質問者はわたくし、エステルがお送りします。今回の回答者はジルです。ということで、質問するので答えてくださいね。
「別にいいけど、質問内容はエステルが考えたの?」

――いいえ、直前にカンペを渡されました。
「そっか、残念。エステルの質問にならなんでも答えるのにな」

――はいはいそこ、司会者を口説かない。わたしからの質問じゃなくても答えてもらいますよ。
「まあいいか、ちゃんと答えるよ」

――まず第一問。『星のひかり』ではよく花が出てきますが、ジルの好きな花はなんですか? 理由も添えてください。
「そうだな、スターチスとブルーレースフラワー、かな」

――どっちも主役にならない花ですね。でも、ブルーレースフラワーはいいとして、スターチスですか……。
「理由はエステルが想像してるとおりだと思うよ。名前もそうだけど、誰かさんの瞳の色に似ているからね。ブルーレースフラワーも、どちらかというと紫色に近いよね」

――……はい、スルーします。第二問。なぜ主人公にあんなに執着しているんですか? ……って、うわぁ。
「エステル、変な声がもれてるよ」

――なんでこんな質問、ってものだったので。わたしは聞きたくないんですが、しょうがないので答えてください。
「理由はいくらでもあるけど、一番は、エステルといるといろんなことを感じられるからだろうね。エステルから与えられる言葉は僕の心を動かすし、エステルを通して見る景色はきれいだし。エステルと一緒にいることで、僕は初めて人になれている気がする」

――……それって、ジルがわた……主人公を特別だと思っているからじゃないですか?
「そうかもしれないね。でも、どっちが先かなんて些細な問題だよ」

――まあ、いいです。じゃあ第三問。あれだけ主人公に邪険に扱われているのにめげないのはなぜですか? ……質問内容に質問者への悪意を感じるのは気のせいですか。
「気にしないほうがいいと思うよ。で、質問への答えだけど……まったく傷つかないわけじゃないんだよ、これでもね。だからって、エステルを好きじゃなくなることなんて絶対に無理だし、想いを伝えないでいることも我慢できそうにない。そうなると、どんな反応が返ってきたとしても全力で口説くしかなくなるだけで」

――押してダメなら引いてみろ、という言葉がありますが?
「言ったでしょ、我慢できそうにないんだって。そもそも口説こうと思って口説いてるわけじゃなくて、自然と言葉が口から出てくるだけだしね」

――ジルは極端すぎるということがわかりました。今さらですが。
「本当に今さらだね」

――さて、第四問。もし主人公が振り向いてくれなかったらどうしますか? ……カンペ書いた人ー!!
「落ち着いてエステル。そうだね、一生振り向いてくれないとしても、あきらめられないと思うよ。きっと一生今と同じ関係を続けているだろうね」

――勘弁してください。一生と言いますが、主人公が結婚したらどうするんですか?
「そうなったら……どうするんだろうね。ちょっと言葉にできそうにないことになるかもしれないから、できるだけ早く振り向いてね」

――その笑顔が恐ろしいです。これで質問は終わりです。回答ありがとうございました!
「けっこう楽しかったよ。こっちこそありがとう」





※本編六十七幕以前です。
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