ふたりで三脚!
 
 
 
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 キーンコーンカーンコーン
 授業が終わった。
 運動会の前の数日間は、先生たちの都合もあって、すこし早めに終わるのがここの小学校の習いだった。
 なので、まだ三時を少し回ったばかりである。
「さ、練習に行こっ!」
 授業が終わり、カバンに持ち物をまとめていたコウスケの所に、マユミが来て言った。
 もうジャージに着替えている。
「おっ、今日はずいぶんやる気があるんだな」
 コウスケはニッと笑う。
 マユミも、ニッコリと笑顔を返した。
 ポニーテールに結ばれた髪が清々しい。
「今日は昨日とは違うからね!」
 その言葉は、ウソではなかった。
「ほら、一、二、一、二!」
 足並みも揃うし、呼吸もピッタリだ。
「はい、一、二、一、二!」
 今まで、一度も足の紐もほどけていない。
「スゴイじゃんか、マユミ。どうしたんだ?」
「う、うん。ちょっとね……」
 少女がはにかみ笑いをする。
 ともかく、たしかに別人のような少女の動きだった。
「でも、まだいい気になるんじゃないぜ。練習量は、全然足りてないんだからな!」
「う、うん……!」
 少女がコックリと頷く。
「二人三脚リレーの代表に選ばれたって事は、クラスの代表だって事なんだ。自分たちのためだけじゃなくて、みんなのためにも、頑張らないとな!」
「うん!」
「よし、じゃあ、次はカーブの所の練習だ」
「うん!」
 少女は、この日一番の笑顔を見せた。