
巨艦の最後(リキッド氏作)
全ての兵士は全ての戦線で全力を出して戦う。戦いの前の“約束”など、出来ないものだ。
生きて帰還できる保障はないのだ。
エンドアの戦い。既に第二デス・スターへの攻撃が始まったのだ。
ランド・カルリジアン率いる攻撃部隊の為の時間稼ぎとして、スーパー級スター・デストロイヤー<エグゼキューター>への攻撃命令が下された。
<エグゼキューター>は巨艦だった。常識外れの大きさだった。
だが、弱点はあった。
ブリッジだ。それを破壊すれば、巨艦は死ぬ。
「グリーン4、グリーン5、私に続け。表面の建物の間を通り抜けていく。低く飛ぶぞ」
“了解”
“了解”
三機のAウイングの後ろに数機のXウイング、Yウイングが続いている。
遠くにも数機の反乱軍戦闘機だ。
二機のAウイングを率いているパイロット―――アーヴェル・クライニッドだ。
グリーン・リーダーは<エグゼキューター>への攻撃の先陣をきった。
他のAウイングがシールド・ジェネレーターを攻撃している間に、アーヴェル達はブリッジへと向うのだ。
「敵が撃ってきた。当たるなよ」反乱軍は表面に到達した。
入り乱れた山脈のように、建物が聳え立つ。それに何百もの光が漏れている穴が空いている。
窓か、砲台が突き出ているのだ。
低空飛行をしなければ一秒間に何十発もの光弾が目の前を通り過ぎるのだ。
緊張を隠しながらアーヴェル達は表面をすれすれに飛行し、建物を横切っていく。
それでも何発かレーザーが横切る。
突然目の前に大きな壁―――大きな建物だろうが―――が現れた。
「くそ!全機上昇!」彼らは何とか壁に激突するのは防いだ。
しかし、上昇した瞬間、何百という緑の光が彼らを襲った。
後ろで爆発が起こった。
Xウイングが一機破壊された。そして攻撃を避けようと操縦を誤ったYウイングも一機散った。
何とかアーヴェル達は低空飛行を再開する。
何て大きい戦艦だ。彼は実感した。
だが、あのブリッジさえ破壊してしまえば・・・この船は沈む。
彼はブリッジの上にある球体の物を攻撃している攻撃隊を見つめた。
早くしてくれ。
ブリッジは近づいてくる。また後ろで大きな音がした。
XウイングがTIEに襲われたようだ。Xウイングは勿論、TIEも壁に激突したようだ。
彼が再び前に目をやると、ブリッジの上の玉が火を噴き、破壊された。
やった!
しかし、敵はがむしゃらに攻撃してきた。
ターボ・レーザーが前よりも多く火を噴き始めた。
ブリッジが攻撃出切る所まで来た。だが、既にAウイング二機は消えていた。
Yウイングも確認できない。
後ろにXウイングが一機居るだけだった。
最後のAウイングは上昇し、ミサイルの照準を―――定められなかった。
Aウイングは攻撃を受け、航行不能になった。
後ろのXウイングは粉々になった。
アーヴェルの機体はそのままブリッジへと向っていく。そして、炎の塊となった。
ブリッジは砕かれ、<エグゼキューター>は傾いていく。
巨艦はエンドア付近に浮かんでいる灰色の惑星に落ちていく。
そして墜落した。すぐに炎が取り巻いた。
銀河の人々を恐怖に陥れるほどの巨艦は、死んだ。
一機の反乱軍戦闘機の特攻によって。
完
「スターウォーズの鉄人」にリキッド氏が投稿した作品です。
アニメ制作につき参考にさせてほしいとお願いしたところ、快く許可していただきました。