花丸

 

学生時代、先生がすばらしい答案用紙に花丸をしていくれることがあった。

 

書く人によって大きさも形もまき具合も異なる花丸は、

子供たちのあこがれの印だった。

 

それは、愛想のない答案用紙が一瞬にしてきらびやかになる魔法だ。

 

その魔法がほしくてほしくて子供たちは先生に頼む。

「花丸頂戴よ!」と。

 

しかし、そんな簡単にもらうことができないのがこの価値を上げる。

 

「100点採ったら書いてあげるから」先生はそういって子供たちの意欲を掻き立てるのだ。