尾瀬紀行
残雪の尾瀬・燧ケ岳登行(21)

  目次)          山行記録   旅と山旅   関東百名山   日本百名山 

【本文関連情報



(標題はブログにリンクします)


 尾瀬紀行(41)裏燧林道 「段吉新道」   、



 
 兎田代

 
 顔を覗かせた兎田代付近の湿地


風景も無色の立ち木に白一色の地面で、モノトーンの世界がズーと続いている。
山(燧ケ岳)を下りるときもスキーのグループを数パーティ目撃したが、登山者らしき人にはお目にかかっていない。 

変化のない、彩のない尾瀬は、普通のその辺の雪山、野山と同じく余り注目をされない、興味を示さない自然なのであろうか・・?。
まして裏燧は、尾瀬の花香るゴールデンシーズンであっても、比較的訪れる人は少ないコースなのである。 
自問自答し、自分自身を納得させながら、歩を淡々と進める。


シボ沢(渋沢)のもう一つの大きな沢を渡り、更に、いくつかの小さな沢を渡る。
ブナの木など広葉樹林の原生林の中を進む中、やがてぽっかりと森が開けて「兎田代」という小さな湿原に到着した。
今は猫の額ほどの小さな雪の原(湿原)であるが、陰鬱な樹林帯の中を彷徨するように歩いてた身としては、たとえ小さくとも明るい青天井の原を伺うとホッとする。


一息入れて、やや急な斜面を登ると間もなくして燧裏林道分岐に達した。 
分岐の左方向は段吉新道が伸び、赤田代、尾瀬ヶ原に続いている。
御池からここまで2時間少々のウォーキングである。

段吉新道は、只見川の三条の滝や平滑の滝の名所を通らず、燧ヶ岳西麓、山裾を通りを直接、赤田代から尾瀬ヶ原に至るコースで、ブナ林を横切るように延びるほぼ平坦な歩きやすい道という。 


新道の由来は・・・?  
古く、赤田代に温泉小屋(1932年;昭和7年)が開設された当時は、御池や湯之谷村から赤田代、尾瀬ヶ原に至るためには、アップダウンの激しい急峻な岩場である三条ノ滝分岐や平滑ノ滝付近の道を行き来するしかなかった。

温泉小屋の初代で平野長蔵氏の甥・「星段吉」氏が、もっと安全で歩きやすい道を作ろうと思い立ち、長男と共に測量や整備を行いながら、約3カ月間の大変な苦労の末、1937年(昭和12年)9月に新道を開通させたという。

新道はハシゴやクサリ場のある滝コースを迂回するコースとして拓いた道で、起伏の少ない「段吉新道」と呼ばれ、特に、急ぎの場合や足に自信の無い方におすすめであろう。


次のすぐ隣には、三条の滝や平滑の滝へのコースと渋沢温泉小屋へ通じる分岐点にきた。
ここを過ぎると程なく三条の滝の大下りが始まった。 

分岐から三条ノ滝へは急坂な山道をジグザグに下る。 
尾瀬の雪解け水が集中して流れ落ちる只見川のX峡谷の山道を下る。
これはもう転げ落ちるしかないくらい急である。 
1.2キロとあったが、100メートル進むのにも苦労する。

しかも、通常は滑りやすい歩きにくい急坂であろうが、積雪があってボコボコと不規則な階段状の急坂は、雪道のお陰で・・?、今は逆にアイゼンがしっかり利いて安心である。

所々、足元付近には大きな岩や大石が露出している。


次回、 「三条の滝




【本文関連情報





 尾瀬紀行(42)尾瀬ヶ原 「三条の滝」 ,



 写真;豪快に流れ落ちる「三条の滝」



1キロほど進んで三条ケ滝と平滑の滝との分岐点に達した。 
三条ケ滝まであと200メートル」と案内書きがあった。。

まだ急な坂が続くのかと思ったが、そこから先はたいした坂ではなかった。 
既にゴーゴーと滝の落下音が聞こえていて、間もなく木々の間からも滝が見えだした。 
更に、木の梯子や手すりを伝ってようようにして展望台に達した。 

展望台からは木々の木陰になって全容は見にくいが、雪解けで大量に水を落下させているその迫力は相当なものである。 
轟音、爆音、岩上から吹き出る白水、飛び散るしぶき、水煙に映る虹の色、迫力満点の光景である。

御池からここまで2時間半から3時間のウォーキングで、途中の休憩を考えても3時間から3時間半程度は掛かるだろうか。
(近年、旧展望台の下に新展望台が設置され、かなり近くまで寄れるようになったため、障害物がなく滝の全容を見る事ができるようになったらしい。 ここへ立つには殆どがハシゴと頑丈な木製階段で降りなければならないらしいが、滝の迫力はものすごく、風向きによっては飛沫(しぶき)も飛んできそうなところだという。 従って、絶好の撮影ポイントの一角だけなので、時期によっては順番待ちの状態という)



温泉小屋への分岐を過ぎ、平滑ノ滝の展望台の先の小沢を使って只見川の本流に下る。
水流沿いに下れない所は横の斜面の茂みを潜ることになる。

お陰で体はびしょ濡れとなったものの、 危険な場所もなく、只見川の本流に出る。
かなり増水しているようで、水も少し濁り、激流がほとばしってくる。

ここからは上流に向かって水際をへつって行く。
深い徒渉はないが、それでも直ぐ傍を激流が流れているので、けっこう緊張感はある。
巻く場所にはかすかに踏み跡らしきものもあり、たまには人が来ているようだ。

20分ほどで滝の最下部に着く。
既に、大きな滝音がゴーゴーと響き渡っていてとなっており、その上の滑の部分は見えないが、この滝だけでも十分な迫力がある。
湧き返るような水勢の凄さには圧倒されそう。

雨の中レンズを拭き拭き何とか写真はものにできた。
これはからっと晴れた日にぜひもう一度見てみたい眺めではある。



福島県「三条の滝」は、水量の多さでは日本一といわれている尾瀬沼と尾瀬ケ原全水系を集めた只見川本流に架かる豪瀑である。 
日光の華厳の滝よりも一段と規模も大きく勇壮であろう。

落差も申し分なく、水量の多さは日本の滝の中ではトップクラスで、周辺の景観も抜群ときてる。 
この滝を滝壺から眺めることが出来れば、さぞ大迫力であろうと、誰もが思われるのではなかろうか。

三条の滝(さんじょうのたき)とは、尾瀬を源流とし、尾瀬ヶ原から流れ落ちる只見川の上流にある滝である。 
水量が減ってくると三筋に分かれるのが名前の由来とされるが・・?、
この現象は秋の渇水期の一時期にしか起こらないらしく、現在(5月上旬)の雪解けで推量の多い時期は見ることができない。 
尤も、このほうが迫力があって断然見る甲斐があろうというものだ。 


滝は、日本の滝百選に定められているという。
落差100m、幅30m(時期のよって異なり諸説あり)の直瀑で規模としては日本最大級で、雪解けの水量の多いときは豪快な景色を見る事ができるのである。

アプローチとしては、御池から燧裏林道を経由するコース、小沢平から只見川を遡るコースや「鳩待峠」から尾瀬ヶ原を経由するコース、大清水から三平峠、尾瀬沼を経由するコース等様々である。

何れのルートも長丁場で、また、途中危険な箇所もあるのでハイキング気分の安易な遡行は避けたほうがよいかもしれない。

また、少し上流には、毛色の違う平滑の滝があり、こちらもまた、別の意味で見ごたえがあり、尾瀬ヶ原からのコースから比較的近くなので手軽に見る事ができる。


次回、「平滑の滝




【本文関連情報






  目次)            山行記録   旅と山旅   関東百名山   日本百名山 
【旅のリンク集】
旅の紀行・記録集
山の紀行・記録集 山のエッセイ
「旅行リスト」
日本周遊紀行「東日本編」
日本周遊紀行「西日本編」
日本周遊紀行 (別URLです)

【日本の世界遺産紀行】 
北海道・知床  
白神山地 
紀伊山地の霊場と参詣道 
安芸の宮島・厳島神社  
石見銀山遺跡とその文化的景観 

ハワイ旅行2007
九州旅行2008
東北紀行2010
沖縄旅行2008
北海道道北旅行
北海道旅行2005
南紀旅行2002

古都鎌倉紀行
「山行リスト」 

立山、剣(天の記)(1971年)
白馬連峰登頂記(2004・8月)
北ア・槍−穂高(1968年)
上高地・明神(2008年)
南ア・北岳(1969年)
八ヶ岳(1966年)
八ヶ岳越年登山(1969年)
谷川岳(1967年)
尾瀬紀行(1973年)
丹沢山(1969年)
西丹沢・大室山(1969年)
西丹沢・檜洞丸(1970年)
丹沢、山迷記(1970年)
奥秩父・金峰山(1972年)
「上高地雑感」
「上越国境・谷川岳」
「丹沢山塊」
「大菩薩峠」
 


スキーの記録  
「スキー履歴」