尾瀬紀行
残雪の尾瀬・燧ケ岳登行(26)

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(標題はブログにリンクします)


 尾瀬紀行(51)尾瀬ヶ原 「白砂峠」  .



 白砂峠への道


 未だ雪をかぶった「白砂湿原」



ヨウヨウにして「白砂峠」に到着したようだ。 
それにしても、峠は鬱蒼と生い茂る樹林帯に囲まれて展望は利かず、予想したより殺風景なところで、峠という一種華やかさは無い。

当然ながら白砂峠の標識板があるはずなのだが、まだ雪の下なのであろうか・・?。
この辺り未だかなりの残雪があるらしく、近くの木の幹を見ても、周りの雪の量が1m以上あるようだ。


白砂乗越(白砂峠)は通称・尾瀬沼林道ともいって、尾瀬ヶ原と尾瀬沼を結ぶ連絡路で、大した峠ではなさそうであるが、以外と高低差が激しく、峠の周囲は荒れていて、ハイカーが単純な気持ちで入り込むと予想外の難渋を強いられるところでもある。 
それに、現在の小生のように、疲れた足には相当に堪えるところでもある。


辺鄙な峠を過ぎると、一旦、急な下りとなる。
先方、木々の間から真っ白な平原・白砂湿原(田代)らしいのが見えていて、そこを目標に下っていくと、間もなくダラダラの下りとなる。

15分ほど峠を下っていくと、突然視界が開け、広い湿原らしいのが現れる。 
そして、その中を雪道がほぼ一直線に遠くの林の中に消えていっている。


白砂湿原」にたどりつくと一面の残雪なのだが、なぜか峠から湿原に降りたところの右手の部分だけ雪が解けている。 
深さは1m以上ありそうで、湧き水でもあるのだろうか。

湿原の中央付近には例によって標識があり「左 尾瀬ヶ原(見晴)3.7km、右 尾瀬沼(沼尻)0.9km」とあった。  
尾瀬沼900mというのは、気持ちの上でもホッとさせられる。
二カ所に休憩場所のベンチもあり、その湿原の名前は「白砂田代」としてあった。


右手のベンチ&テラスを見送ると、木道の左右に雪をかぶった池塘も見られ、白砂田代は360度森に囲まれた美しい湿原である。
左手にある二つ目のベンチ&テラス付近には、尾瀬の湿原では珍しい剥き出しの岩が見えている。

先に進むとオオシラビソとシャクナゲなどが多い疎林となり、その先が白砂川でアヤメ橋(白砂橋)が架かっている。
その後は緩い坂を上って行き、深い森の中を通って行くが、現在のように深雪期にはコースを誤り易い箇所で注意が必要であろう。

無論、無雪期には木道が敷かれていることだろうが、融雪が進み、雪が薄くなって木道周辺が見え出すと、残った雪を踏み抜いて転倒したり、靴底に雪がついた状態で木道上を歩いて滑ってしまう事故がかなりでるらしい。 
雪の残る場所では、木道のルートを注意、確認しつつ、頻繁に靴底の雪を落しながら、ゆっくり歩くことが肝心であろう。


林を抜けると再び湿原がでてきて、こちらは既に尾瀬沼から広がる沼尻平である。
分かれ道があり、尾瀬沼の北岸と南岸を行く分岐点でもある。

小生、このまま大清水への帰路をとるならば、南岸は距離的には近いのであるが、体力面、時間面を考えて長蔵小屋へ宿をとるため、北路を行くことにする。

昨日通り過ぎた沼尻休憩所も目の前である。
懐かしいナデックボの燧ヶ岳登山口との分岐点もあり、ビジターセンター(長蔵小屋)まで2.7kmとあった。
これより更に1時間の距離であった。

足跡を残した「尾瀬紀行」についてはここで筆を置くが、更に「尾瀬の自然」について追筆しました。


次回、「尾瀬の自然




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 尾瀬紀行(52)尾瀬の自然 「自然遺産」  .




     初夏の尾瀬;尾瀬沼と燧ケ岳



尾瀬は自然保護の聖地である・・!

この聖地に初夏から晩秋にかけて年間数10万人の人々が訪れる。
初夏の白いミズバショウや夏の黄色のニッコウキスゲの花、秋の草もみじや紅葉の美しさに酔うのが尾瀬ヶ原の散策である。

燧ケ岳や至仏山に登って周囲を眺めると谷川岳・日光白根山・男体山などの山々や、関東平野から秩父連山、遠く富士山の眺望を楽しむこともできる。

このような秀麗な尾瀬は地元・群馬、福島、新潟県民にとっては「おらがの地の財産」と言って鼻が高いには違いないけど、これらの地は「日本の宝」でもある。


群馬・福島・新潟の3県知事が集まって「尾瀬サミット」という尾瀬の環境保護などをテーマにした会議が有るらしいが、これはあくまでも地方版ニュースのレベルで、なかなか全国的に広く情報発信ができていないのが現状らしい。

屋久島や白神山地みたいに、世界自然遺産にでもなれば、また違ったイメージになるのでは・・?。



 では、尾瀬の世界遺産の可能性は・・??  、 

尾瀬は今のところ世界遺産には指定されていない。
2,005年に知床が自然遺産として登録が決定しましたとき、候補地を選定する国内委員会(平成15年5月)では、検討地域として尾瀬を含む奥日光や奥只見が一覧にあがったようだが、会議の結果、登録可能性のある地域にも残らなかったらしい。

今後、国内の推薦候補地として選定の可能性があるとすれば、尾瀬単独ではなく周辺地域の貴重な自然である奥日光や奥只見地域であるともされている。
いずれにしても、「尾瀬」は世界遺産の候補地として、今後も検討されていくのは確かであろう。



自然に関心のある多くの人で、「尾瀬」を知らない人は少ないと思う。 

「 夏がくれば思い出す はるかな尾瀬 野の小道 」とか「 ミズバショウの花が咲いている 」という歌詞は、尾瀬そのものを唄った歌で「夏の思い出」というメロディーであり、時期になると自然と耳に入るので記憶にも残っているのは周知である。


だが、GW(ゴールデンウイーク)の頃の尾瀬は、未だ一面雪、雪、雪、残り雪の世界であり、木々は灰色を帯びていて所謂、冬眠、無季節、モノトーンの世界である。  
一面雪の尾瀬は、木道や地面は1〜2メートルも足下に積もった雪の中である。
従って、湿原や尾瀬ヶ原を実際に歩く場合、この時ばかりは何処をどう歩いたって問題なし。 
又、尾瀬沼はGWの頃は氷も緩んで湖面を歩くことは出来ないが、厳冬期の頃は結氷した湖面を遊覧又は縦断することが出来る。
尤も、こんな雪の時期に尾瀬にくる人は、余程の山好きか経験者に限られているかもしれない。  
ただ、GWの頃の水温み雪が溶け出す頃は天候も比較的安定し、素人でも安全に雪山気分を堪能できるのである。


一方、半年以上を3〜5メートルもの積雪に閉ざされる尾瀬の自然の中で、植物の多くは5月中旬から10月中旬ごろまでの約5ヶ月間に凝縮された短い春・夏・秋の間に、芽を吹き、花を咲かせ、実をつける。

入山者の目を楽しませてくれる色とりどりの花々は、厳しくも豊かな尾瀬の自然が見せる最大の特徴で、高山植物の宝庫として現在、生育が確認されている高等植物だけでも900種類を超えるという。

植物の種類や希少種の多さだけでなく、動植物やそれらをとりまく地形的、気候的環境も含む生態系そのものが、学術的にも、自然の素晴らしさを伝えてくれる場所としても貴重である。

ただ、ミズバショウや紅葉の季節の観光シーズンの尾瀬は、植物保護のため整備された狭い木道を歩かねばならず、幅は其々30センチ片側通行でピーク時には、これが大渋滞になる。 
しかし、どんなに渋滞しても、狭い木道以外を歩くことなどできないのが「尾瀬」である。


次回、 「尾瀬の価値




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