※これはライ作の『一方通行恋愛模様』の校長先生に怒られるまでの20分間です。




「う…ん?アレ、ここは…」

ふと横を見ればジムの顔、起き上がれば破壊された校長室とジムの尻に噛み付いているカレン。

「あ、そういやアレだ…ジムに追い掛けられたんだ。
 …いや、アレは怖かったな…夢に出てきそう。ジム、嫌いになりそうだぜ。」

さらりとジムが聞いたら傷つくであろう台詞を吐き、カメラのシャッター音のする方に目を向ける。

「…翔に明日香…何撮ってんだ?」

レンズの先を見遣れば十代の下敷きになっている万丈目。

「まッ、万丈目!」

急いで十代を突き飛ばし(酷)万丈目を抱き起こす。
薄く開かれた唇、長い睫毛、少しばかり開けた服。
とりあえず万丈目の全てがそそられるものばかりだ。

「あ、翔、明日香!現像した写真、万丈目の写ってるヤツ全部焼き増ししといて!取りに行くから。」

「了解っす。」

「分かったわ。」

その台詞に笑顔を浮かべると、万丈目を見る。…相変わらず気絶中。

「万丈目…起きないってことは良いんだよな?
 オレは目覚めない姫に口付けをする王子様、ってことで。」

半ば自分に言い聞かせるように言うと、少しずつ顔を近づけていく。

「ヨハンくん、大胆っすね…」

「キャーッ♪そのままよ…翔くん、シャッターチャンスは逃さないでね!」

……止めろよ、そこの撮影班。あと3センチ程にまで近づいたその時。


ガシッ


「うッ?!」

ヨハンは頭の右の方を掴まれた。
ふと横を見れば、さっき突き飛ばした筈の十代が。

「万丈目は渡さねぇぞ、ヨハン。」

「起きちゃったのか…まぁいいや、障害を乗り越えて姫にたどり着くのはこのオレだ!」

「何言ってんだ万丈目の王子様はオレだ!むしろ悪の手から姫を守るヒーローだ!」

「ん―…」

「「まッ…万丈目!?起きちゃったか?!」」

コロリとヨハンの方に身体の向きを変更。

「ほらなッ!やっぱり万丈目はオレのが良いんだよな―?」

よしよしと頭を撫でるヨハン。そしてそれを邪魔する十代。

「ずるいぞヨハンっ!オレなんか抱き着いたことしかないのにひざ枕なんてッ!」

「ハッハッハ、うらやましいだろう?これも普段からの行いの成果だ!」

……二人の行いについて、違うところなんてないと思うんだが。
そう翔と明日香は思ったが、口には出さない。

「じゃあ、万丈目の唇はオレが頂くぜ♪」

「いやそれは違うだろ?!」


ガシッ


再び頭を掴まれるヨハン。後ろに頭を引っ張られる。
次に見たのはジムの顔のドアップ。

「ヨハン、君のkissなら是非俺に…」

少し笑みを湛えた顔のドアップ(しかもカレンが背景)で言われるのはかなりキモ…否、怖い。

「ぎゃぁぁあああ!」

思わず肘鉄を喰らわせ、ジムから慌てて離れるヨハン。
と、アレ?なんか身体が軽いような…?

「万丈目…vv」

見れば十代の腕の中に万丈目が収まっている。

「あぁッ!ず、狡いぞ十代ッ!人のピンチを逆手に取るなんて!助けるのがヒーローじゃないのか!?」

「万丈目が無事ならオレはそれでいい!」

…自称ヒーローさんが無茶苦茶なこと言ってますよ。いいのかそれで。

「ヨハン〜vvさあッ!俺にkiss me please!」

後ろを振り返れば追い掛けてくるジム、と同じスピードでジムを追い掛けるカレン。

「ぎゃぁぁああ!寄るなぁ―ッ!!キモいッ怖いッ!」

でも十代から万丈目を救うために十代に向かって走るヨハン。

「うわぁぁああ!こっち来んな―ッ!」

「Be quiet!」

そして万丈目にアッパーカットを喰らう…哀れ、十代。
万丈目は十代から離れ起き上がる。

「万丈目―ッvv」

「ヨハンッ?!っていうか後ろに何かいるしッ!」

「助けて万丈目ッ!オレの危機なんだッ!恋人の危機は助け合うものだろう!?」

「Yes!だからヨハン、俺に全てを委ねるんだ!」

「嫌だッ!万丈目―ッ助けて!」

「知るかッ!勝手にやってろキサマ等だけで!」

そう言い放って歩き出そうとした足に纏わり付く腕。下に目を落とす。

「万丈目〜…酷いぜ、オレはヨハンから万丈目を救ってやったのに…」

「えぇい離せ変態キノコ!キサマよりヨハンの方がまだマシだ!」

その一言を、ヨハンが聞き逃さなかったはずもなく。
走り続けた勢いのまま、万丈目に抱き着いた。

「万丈目〜ッvv今の台詞マジかよッ!すっげぇ嬉しいvvあぁ、愛してるぜ万丈目ッ!」

背中から抱き着かれた衝撃で、万丈目は再び倒れる。
十代の所偽で避けられなかったのだ。

「えぇい重いわッ!離れろキサマっ!」

「万丈目〜vv」

覆いかぶさられて身動き取れず、しかも抱きつかれて腕も使えずされるがままになっている万丈目。

「万丈目を押し倒すなんてうらやましいぞヨハンお前ッ!」

そのヨハンの横に来て万丈目の退かそうと躍起になる十代。

「Oh my god!ヨハンッ、俺にはそんなことしてくれたことないだろう?!うらやましいぞ万丈目!」

そしてヨハンの上に覆いかぶさるジム。その上に更に乗るカレン。

「重いッ!ジム、お前重いッ!カレンも重いッ!」

「重いはこっちの台詞だ貴様らッ!
 俺が一体何kgの重さをこの身に受けてると思ってるんだ、早くどけ馬鹿どもがッ!」

「そうだね、さぞ大暴れしたんだろう、君達の事だから。」

前方、上から降って来た声に、4人は揃って見上げた。
ゴホン、と咳ばらいしているのは鮫島校長。

「さぁ、4人仲良く校長室に入りたまえ。」

その一言に、場が一瞬にして静まり返ったことは言うまでもない。





                                                                <完>






あとがきという名の懺悔

ペケの小説の続きです。長いよ〜ッ(汗)
その場のノリと遊び半分で書いたのでヘンなところがないといいけど。
超特急で書きました、書き終えて時計を見たら、
執筆時間なんと1時間15分。
そんなに長い時間、携帯でカタカタ打ってたんですよ・・。
・・・目ぇ、悪くなりそうだわ(笑)
以上、校長に怒られるまでの20分間をお送り致しました♪