第88話「がんばれ!おジャマトリオ(後編)」より




「アニキ、昨日の夜居なかったでしょ?」

その翔の言葉に、一瞬固まる十代。

「夜遅くにどこ行ってたんすか?」

「そ、そんなわけないだろ、だ、大体翔、お前イエロー寮に居たんじゃないのか?」

「寮にはGX(ジェネックス)が始まってから帰ってないっすよ、
 前に言ったじゃないっすかアニキ、僕弱いから目を付けられてるんすよ。」

いつも万丈目ルームのソファーで寝てたんすよ、と続ける翔に、渇いた笑いを浮かべる十代。

「あぁ、そ、そうだったな、アハハハハ…」

「しかも昨日は万丈目くん帰ってきたから、
 万丈目くんが前使ってたアニキの隣の部屋に寝かせてもらってたんす。」

「そ、そうなんだ…」

十代の笑顔がひきつっているのを知ってか知らずか、続ける翔。

「それで、昨日夜遅くに廊下がギシギシいうのが聞こえたんすけど…」

「そ、そういや、トイレに起きたかなぁ…」

「そうなんすか?」

「おぅ。」

半眼で十代を睨む翔。明らかに疑っている。

「あぁ、ところでアニキに聞きたいことがあるんすけど。」

ホッとした十代だった…が、翔は甘くなかった。

「そのインナー、万丈目くんと同じっすよね?もらったんすか?」

「え?」

即座にインナーを見る。確かに今着ているのはいつもの黒ではなく、紫色で。

「えっと…」

「ウチのインナーって、黒っすよね?万丈目くんにもらう以外、手に入れる方法ないんすけど。」

「あ―いやこれは…」

「でも万丈目くんがくれるハズないっすよね〜?万丈目くん、アニキ嫌いっすもんね〜?」

「うっ…」

腹黒い笑顔で十代に微笑みかける翔。

「これは…その…」

その時だった。

「十代く―ん!」

「あっ、吹雪さんッ!じゃあ翔、吹雪さん呼んでるから、オレ行くな?」

そう言って走り去る十代の後ろ姿と吹雪を見て翔は呟いた。

「吹雪さんってばどれだけ僕の邪魔すれば気が済むんだろう…
 僕の大ッ切なお兄さんまで奪ってったし、もはや敵だよね…よし、後で呪っとこう。」

その呟きを聞いたのは風だけだった。



その次の日、吹雪は原因不明の腹痛に悩まされたという…。





あとがきという名の懺悔

レッド寮に帰ってきたね、お帰り万丈目さん祝い(何ソレ
個人的にはホワイトサンダーもなかなかバカっぽくていいと思ったのですけどね。
ホワイトサンダーになっても明日香さんとの精神的な上下関係が変わらないんですよね。
そこがまたいいかなと。明日香さんの女王サマっぷりもイイですねー。
・・話が脱線しましたが、黒い翔くんも好き、って話。
どこかでも書きましたが、吹亮←翔の構図も好きなのです。
吹雪と翔には亮兄さんを取り合っててほしい・・・。