
北薩出水語を話してみよう!(笑)
・・・当ページ作成者紹介・・・・・・・・・・・・・
※曽祖父(出水) 祖父(出水) 祖母(高尾野:現出水市) 父(出水) 母(出水)
四世代同居で育った出水・米ノ津出身 1972年生まれ
ちなみに母方の祖父(水俣) 祖母(出水)です。・・・たぶん。
鹿児島県 北薩地区・出水方言
鹿児島市内方言(薩摩標準語)と比べると、全体的に似てはいますが、
イントネーションを始め、用言活用にも違いがあります。
県境に近いため、鹿児島・熊本・長崎の言葉が交じり合った独特の方言です。
1 これは、なんですか。
A:これは、なんですか。→ こいな なんじゃあひか?(こや なんじゃひか?)
B:机です。 → 机じゃー。
A:あれは、なんですか。→あいな なんじゃひか?(あや、なんじゃひか?)
B:あれは椅子です。 →あいな 椅子じゃー。(あや、椅子じゃー。)
これ→こい
助詞「は」→「な」
「じゃー」、「じゃあひか」は「です(断定・敬体)」「ですか(断定・敬体・疑問)」よりは
「だ;である(断定・常態)」「であるか(断定・常態・疑問)」に近いと思います。
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2 これは、時計ですか。
A:これは、時計ですか。→こいな 時計じゃあひか?(こや、時計じゃひか?)
B:ええ、時計です。 →じゃっど。時計じゃー。
A:これは靴ですか? →こいな 靴じゃあひか?(こや、靴じゃひか?)
B:いいえ、これは草履です。→うんにゃ、こいな じょいじゃー。
(うんにゃ、こや じょいじゃー。)
疑問に対する肯定の応答「じゃー(そう)」「じゃあがー(そうだ)」「じゃっどー(そうだよ)」
疑問に対する否定の応答「うんにゃ(いや)」「じゃんか(違う)」「じゃんかどー(違うよ)」
例)うんにゃ、じゃんかどー。(いや、ちがうよ)
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3 こんにちは
A:こんにちは →ちわー。
B:私の名前はKim Yong Sukです。→おいが 名前な キム ヨンスクじゃっど。
A:キム、ヨンスクさんですか。 →キム ヨンスクさんじゃっとな。
B:私はOsama Rahnaです。 →おや オサマ ラーナじゃっど。
A:私は韓国人です。 →おや 韓国人じゃー。
私は出水の言葉を勉強しています。→おや いずんの こっばば べんきょ しとっど。
「じゃっど」は「だよ」に近い意味合いです。
「じゃっとな」もしくは「じゃっとー(↑音があがる)」
は<確認>の意味合いで使っています。
音の高さを一定にした「じゃっと。(→なのだ;である)」は肯定文です。
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4 ここは どこですか。
A:ここは どこですか。 (ここな どこじゃひか。)
B:ここは 出水です。 (ここな いずん じゃっど。)
A:私たちは 外国の学生です。(おいたんな がいこくん がくせいじゃっど。)
私たちは出水で北薩語を学んでいます。(おいたんな いずんで ほくさっごば なるとっど。)
私たち=おいたん:あたいたん:んどんたん(少しずつ語感が異なります。)
おいたん(一般的)
あたいたん(ちょっと上品。女性が多く使う)
んど(ん)たん(ちょっと方言がきつい感じ、少し荒い感じ)
主語を表す助詞「は」は「な」になります。
例)私はかわいい。 (おい な もじょか。)
ここはどこか。 (ここ な どこな。)
目的語を表す助詞「を」は、「を」か「ば」になります。
どこをみてるの? (どこ を みとっと?)
(どこ ば みとっと?)
所有格「の」は撥音便化して「ん」になる場合と、
古語のなごりで「が」になる場合があります。
例)私の席(おい が せっ)
私の鞄(おい が かばん)
家の中(いぇん うち(あるいは「うっ」))
山の上(やまん うえ)
名詞や動詞などでは、
出水(いずみ)→いずん
米ノ津(こめのつ)→こめんつ
鹿児島(かごしま)→かごっま(鹿児島市内では「かごんま」)
のように、言いやすいように、撥音化(「ん」に変わる)、
または促音化(「っ」に変わる)します。
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5 食堂に行かれますか?
A:キムさん、どちらに行かれますか。 →キムさん、どけ いっきゃっとな。
B:私は学校に行きます。 →おいな 学校に いくど。
イさんは食堂に行かれますか。 →イさんな たぶっとこいに いっきゃっとな。
A:いいえ、食堂には行きません。 →うんにゃ、たぶっとこいにな いかんど。
私は図書館に行きます。 →おいな図書館にいっとな。
ホンさんも一緒に図書館に行きます。 →ホンさんも ちので 図書館にいくど。
私たちは図書館で本を読みます。 →おいたんな 図書館で 本の読んど。
どけ=どこに
ちので=いっしょに
出水の言葉は最後に「な」をつけて尋ねるのが特徴のように思います。
どけ いっきゃっとな? の「いっきゃる」は尊敬語です。
「いっきゃる」の形は話し言葉の中では使われない終止形(もしくは基本形)で、
実際には
いかれるの?=いっきゃっとな?
いかれる。=いっきゃあ。
いかれるって。=いっきゃって。
というように、「いっきゃる」という形では使われません。
「いっきゃる」=いかれる、は自分のことを言う場合には、使えません。
尊敬語、謙譲語の使い方は日本語と同様です。
自分の場合は基本形「行く」ですが、
行く。=いっ。
行くのか?=いっとな? いっとね?(文末は下がり調子で)
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いっ
と
な(ー)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
行くよ。=いっど。
行こう。=いっが。
行かない。=いかん。
行くんだよね。=いっと(を)なあ。いっとねぇ。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
なあ
いっ
と(を)
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
(を)は入るときと入らないときがあります。
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6 今日の天気はどうですか。
A:今日の天気はどうですか。 →きゅん ひよい(日和)な どげんな。
B:いい天気です。 →よか ひよい(日和)じゃっど。
A:暑いですか。 →ぬっかひか
B:いいえ、暑くありません。 →うんにゃ、ぬっく なかど。
A:寒いですか。 →さんかひか。
B:いいえ、寒くありません。 →うんにゃ、さむなかど。
A:今日は暖かいです。 →きゅな よか あんべ(案配?)じゃっど。
B:東京ではどうですか。 →東京でな どげんな。
「天気」という言葉も使いますが、祖父母は「ひよい(日和)」を使っていました。
どんくびよい (どんく=蛙、ひよい=日和) →雨が降って蛙が出てきそうな天気
どうか?=どげんな?
暑い=ぬっか
寒い=さんか
形容詞の活用は
寒かろう→さんかろ(ー) (未然形)
寒かった→さんかった(連用形)
寒くない→さん(く)なか
(連用形) ※「く」の音はよく脱落します。
寒い→さんか (終止形)
寒いとき→さんかとっ (連体形)
寒ければ→さんかれば (仮定形)
○(命令形)
同様に「暑い→ぬっか」では
ぬっかろ(ー)
ぬっかった
ぬ(っ)くなか ※「っ」の音はよく脱落します。
ぬっか
ぬっかとっ
ぬっかれば
○
と活用します。
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以下、今後追加予定です。