ヌカビラ岳 〜 伏美岳縦走

これって!熱中症?  

                                                            8月12〜13日

プロローグ

 山中のテント泊は、一昨年7月の1839峰以来である。最近の山行は、6月のイチャンコッペの清掃登山だ。5月、四国、中国の山を廻って来たが、いずれも日帰り装備で、せいぜい4〜5kgだ。今回は、10kg丁度。これ位ならなんとかなるだろう。前日の天気予報では晴れ、雲マークで気温34〜35度。いつもの3倍のスポーツ飲料を準備し、一番薄い長袖シャツとズボンにした。

8/12(晴れ)

 2:00起床(市場に仕事に出掛ける?)し、3:00までにTuboさん宅へ向かう。

KOBAさん、Chibaちゃんをピックアップし、二岐沢の北戸蔦別岳登山口の看板のある橋に到着。

 5:30、登山口を出発。チロロ岳予定だった函館の70歳前後?の男性に会う。ガイドブック片手に尋ねてくる。ここは優しい、面倒見のいいリーダー:Tuboだ。地図を広げ丁寧に教えている。結局、北戸蔦別岳に変更したようだ。

 二の沢出合まで1時間30分は沢沿いであり、暑くはない。4回程徒渉するも、水量少なく、靴を濡らさずにすんだ。ここで、共同の水1Lを確保する。ここから、尾根の取り付きだ。最初のピークであるヌカビラ岳までは標高差1000m強の急登だ。2時間で、トッタの泉(最終水場、標高1355m)に着く。想像以上の水量だ。ここで、飲み溜めしようと、胃に流し込む。喉の渇きも癒され、快調に急登を行く。

 10分程登った所で、トッタの泉で使ったカップを仕舞った記憶がない。ザックを下ろし中を見る。案の定入っていない。○○○さんの100均のとは違い、チタンのカップだ。皆に先に行ってもらい、空身で走るように、トッタの泉へまで下りる。どこにもない。仕方なく登り返す。空身はこんなに楽なものかと思っているうちに、ザックに辿りつく。ザックの雨蓋の中を再度捜すも、やはり無い。もしやと思い、サイドのポケットをみる。あったー!! 無意識のうちに、異なった所に入れてしまったのだ。○○○病がうつってしまった。

 疲れたが、安堵感の方が大きかった。なるべく早く皆に追い着かねばと、足を運ぶ。休憩している皆の所に着いてから、悲劇が始まる。

 なにかしら、胸がムカムカしてくる。頭も心なしか痛い。休むと治まる。カップ探しでペースを狂わせたか?トッタの泉での過剰な飲水のせいか食欲もなくなっている。リーダーとKOBAさんは、伏美岳からのIkeちゃんのグループとの12時の交信に間に合うようにと、ヌカビラ岳山頂へと急ぐ。Chibaちゃんもマイペースで登っている。私は、15〜20分毎の休憩しながらの登りだ。これって!!熱中症の初期症状?やっとのことでヌカビラ岳の肩(休憩ポイント)に辿りつく。ここで大休止。

 相変わらず食欲ないが、義務感でおにぎりを一口ずつ、時間をかけ胃に押し込む。ここからは稜線上で少々の起伏があるものの、たいした事はない。適度に風があり、斜面はずーっと、お花畑だ。おまけに360度の展望だ。主峰幌尻岳の頂上は雲に覆われていたが。

 北戸蔦別岳に向かう途中、登り終えた函館の男性に会う。「あなた達のお陰で、楽しめました、親切な人に出会えて良かった」と感謝される。Chibaちゃんと私は、「私たちは、なにもしていないよね、Tuboさんだね」と言い合う。北戸蔦別岳手前のコルにテントがあり、中から感度の良いラジオが鳴り響いている「稲葉、ライトフライに倒れました」と。北戸蔦別岳頂上で、七ツ沼カールで水を汲んできたという男性に会う。半袖のTシ ャツに、下着のような薄手の短パン姿。コルのテントは彼のもので、ラジオは、熊よけだった。ここから本日のテン場予定の1967峰を下った1793mまでは3時間余だ。南東斜面につけられた細い踏み跡は斜めになっていて、身体が谷側に傾くのを必死に堪え、一歩一歩進む。遠く前方のどっしりした1967峰を眺めながら。

1967峰の登りは岩峰(道外の山なら、鎖かロープが設置されているだろう)で、それを抜けると、ハイ松状の細い尾根だ。風もあり、Chibaちゃんは怖かったという。「Ikeちゃん達は、もう着いているかなー。頑張って合流したいね、日は長いし・・・でも適当なテン場があったら、そこにしよう」など、皆、疲れており、どうでもいいという感じだ。(左:1967峰の岩場)

 1967峰から30分程下った予定のサイトに17:00到着。残念ながら、Ikeちゃんグループの姿はなかった。新聞に包まれた凍らせたビールは、飲むに充分な冷たさだ。設営前に、350ml1缶を4人で乾パーイ。重くても、水よりビールを優先する私に誰がした?

8/13(快晴)

 5:00発、朝の涼しいうちに、稼がねばと、足早に進む。1時間後、ピパイロに到着。下り始めて15分後に待望のIkeちゃんグループに会う。3人共、元気そうで安心した。

 伏美岳に9時すぎに着いたが、既に灼熱の暑さだ。Chibaちゃんは折角来たのだから、ここでゆっくりしたいと言う。集合写真だけ撮り、これ以上干上がっては大変と、3人は木陰を求め、すぐ下山する。KOBAさんが、頭がボーッとしてきたと言い、ストーブ台のベニヤ板をうちわ代わりにしている。早く下りても伏美小屋で皆を待つだけだ。2〜30分毎の休憩で12時半頃小屋到着。ガイドブックのコースタイムより、1時間超のペースだった。伏美岳に向かったはずの男性、塩をなめながら登ったら、喉が渇いて、渇いて、水がなくなり断念して下りて来たという。私たちtuboグループは、井○車に乗せてもらい、十勝側から日高側に向かった。(右:ピパイロの稜線)

エピローグ

  ここ連日の猛暑の中での尾根歩きは、熱中症との闘いだと、予想はしていた。スポーツ飲料(1.5L)、共同水1Lは妥当だった。暑い中でも、10kg位の荷を背負えなければ、行動の妨げになることを痛感した。しかし、9月の中央、南アルプスの山行(小屋泊)の足慣らしには、充分だった。tuboリーダーはじめ、KOBAさんChibaちゃん、ありがとう。Ikeちゃんグループの存在が、私たちを当初からの予定のテン場へと導いてくれた。そして、私たちが、縦走できたのは、井○さんの、お陰だ。感謝、感謝。その井○さんから、「今度、ヌカビラ岳付き合って!」と言われたら、返答に窮する私たちだが・・・。

                                                                (by:miyo)