当初の予定ではラダックを周る予定でしたが、観光できるような気温でなくなっていることと陸路で帰って来れなくなることを考慮して、マナリ→スピティ→キナウルを周遊することを決めました。このエリアはラダック以上に知られていなく、そのため情報を入手しにくいこともあったので、本来のページとは別枠で僕らが知りえたことを掲載したいと思います。

僕らは2007年10月11日にマナリからスピティ谷(マナリ〜カザ)へ路線バスで入りました。この路線は最高で4500mの峠を越えていくこともあり、冬季は通行止めとなるそうですが、マナリ→レー(ラダック)の路線よりは遅くまで運行しているとのことです。また幹線道路はキナウル→スピティを結ぶ道路のようで、こちらは通年運行しているとのことです。

またスピティはこの時期では観光シーズンは終わっているようで、閉まっているツーリスト向けのGHやレストランが多くありました。中心都市であるカザは何軒か開いていましたが、ガイドブックに掲載されているそれ以外の街では、ほとんど閉まっていので、当てにするのは止めたほうが良いかもしれません。
気温は東京の冬ぐらいだと思います。僕らの泊まった宿には暖房設備がなかったので、部屋の中はかなり冷えました。寝袋に備え付けの毛布を掛けて、長袖を着て寝ていました。

またスピティは標高が高いので高山病にも注意してください(カザで3500m、キーゴンパやダンカルゴンパは3800mぐらい)。僕らは症状は出ませんでしたが、階段や坂を登っただけで息が切れていました。チベットでも心がけたことですが「とにかく無理をしない(急激な運動や疲れを溜めるような行程)」、「よく水を飲む」この2つを守ることが重要かと思います。

以下に街や見所ごとの情報と僕らが回った周遊ルートををまとめておきますので、参照ください。

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■マナリ&バシシト
ダラムサラからバシシトへ移動したので、早朝4時半ごろに到着。バスが一緒だった日本人と4人でオートリキシャにてバシシトへ移動。4人で100Rs。
バシシトは日本人に人気なインドの温泉地。ヒンドゥー教の寺院のような中に公衆浴場がある。湯加減はちょうどよく、硫黄泉なのか湯の花が浮いている(←「汚れ」でないことを信じたい。。。)入湯料はなし。
滞在は日本人宿の「ねぎ」。バシシトは谷の斜面に位置していて眺めが良い。ちょっとごみごみしているが、ゆっくり出来る。


バシシトに1泊後、マナリへ移動。翌日の早朝発のスピティ行きのバスに備えるためだが、ここが意外にいい街。大き過ぎず、小さ過ぎず。バザールでは一通りのものが揃うし、ちょっと歩けば森の中を散策できる。


■マナリ〜カザ (152Rs)
カザ行きは、クル発カザ行がマナリを6:00発なので、それに乗車。時刻表にはそれしか載っていないが、5:00過ぎのバスもあるらしい。

ロタン・ラまでは九十九折の道をひたすら登る。しっかりと舗装されている。途中から森林限界を超え、景色が開ける。峠まであと少しというところで朝食休憩。
峠は3978m。なだらかで、ここから道はダートになる。九十九折を繰り返し、下に見える谷近くまで下る。最初の茶店のあたりで、レーへ行く道と分かれる。
少し走ると谷が開けてきて、谷の両側の山々が綺麗に見渡せるようになる。ただダート道のため揺れはかなり激しい。
クスンム・ラの手前で昼食休憩。チベタンテントにてターリー(25Rs)。すでに標高が高いので、峠(4551m)まではそれほど登らない。峠を抜けるとここからがスピティ谷。
峠からの坂を下りきるとパスポートチェックの検問があり、ここから道は舗装路になる。カザまでは広く開けた谷をひたすら進む。景色は雄大。
対岸にキー・ゴンパが見えてきたら、カザまではすぐ。所要10時間。



■カザ
スピティの中心都市。街はオールドカザとニューカザに分かれるが、バスステーションやバザールがあるオールドカザがツーリストエリアか。
宿はバザールからその奥。幹線道路沿いに点在。バザールには雑貨商店が数軒。食糧が手に入る。
幹線道路沿いにカザゴンパがあるとのことだが、僕らが行った時には再建?中だった。崖上にタルチョがあるが、そこから街を一望できる。



■スピティ〜キナウルのパーミット取得方法(カザにて取得)
Sumdo〜Jangi間はパーミットが必要。カザにて取得できた。
発行場所はニューカザにあるADCオフィス。取得に際しては、
・パスポート
・パスポートコピー(顔写真ページに加えてインドビザページも)
・証明写真2枚
尚、コピーはADCオフィスの入っている建物の北側にある店舗にて可能。
手順としては、
@ADCオフィスにて申請用紙を記入
A申請用紙を持って、警察署(同じくニューカザ内)にてパスポートチェック。
BADCオフィスに戻り、パーミットをもらう。
僕らは警察署から帰ってくると、パーミットが作成されていたが、
本来は2時間ぐらい待つようにと言われるらしい。
尚、オフィスは10時から。


■キーゴンパへの行き方
方法としては、
@路線バス
→夕方にカザのバスステーションよりKibbar行きがあるが、夕方16時発でキーにて宿泊することになる。

A徒歩
→カザの街からキー村までは12km。そこからキーゴンパまでは標高差100mぐらい登る。
高度順応が出来ていない状態であれば避けたほうがよいと思う。

Bジープチャーター
→キーゴンパまで往復400Rs。組合によって決められているようで、値切りは出来ない模様。
ただし、ゴンパでの滞在時間とサービス?は運転手によって違う模様。
僕らの場合はゴンパでの滞在1時間&カメラ撮影ストップとしてもらった。

キーゴンパは建物自体も新しく、内部での見所は少ないように感じた。
ただし、岩山に僧院がへばりつくようにして建っているのは壮観。
また、ゴンパの屋上部分にも上がれ、そこからの景色は雄大で素晴らしい。


■ダンカルゴンパへの行き方
方法としては、
@ジープチャーター
→往復で1000Rs。諸条件は交渉次第。

A路線バス
→カザを9:00、14:00、17:00発のバスに乗り、シシリーという村からダンカルまで歩き。片道20Rs

僕らは9:00発の路線バスにてシシリーまで行き、そこから標高差600mの道を登りました。九十九折になっている自動車道を突き抜けるように登山道?があり、分かりやすい。途中から農道に入り道は分かりづらいが、ここまで来るとゴンパやその下の集落が見えてくるので、それを目指して上がればよい。

ダンカルゴンパ自体は小さく、内部の見所は少ないが、「よくもこんな所に作ったな」と思わずにはいられないような環境を実感できる。ちなみにゴンパの上には集落があり、さらに上の建物が砦としての役割を果たしていたところらしい。
もちろんこのあたりからの景色はどこを見ても絶景。

ゴンパまでは登りで2時間半、下りで1時間半。
ゴンパ見学というよりも、登山と考えたほうがよいかも。
途中に茶店やGHなどは見あたらなかった。軽食と水分は必携。帰りのバスは16:00ごろにあるとのことだったが、2時間待ってもバスは来ず、結局ヒッチハイクにてカザまで戻った。

尚、帰りのバス待ちの際に気づいたが、シシリーからダンカルまでは乗り合いジープが頻繁に出ている模様。



■タボゴンパ
タボゴンパはタボの街にある。タボの街へはカザから9:00、14:00、17:00に路線バスがあり約1時間。片道35Rs。ほとんど舗装路。

タボゴンパは街の中心部にある。旧ゴンパと新ゴンパに分かれる。旧ゴンパは1000年以上の歴史のある古刹。表向きは土壁で出来ていて、ゴンパというよりもどこかの遺跡のよう。
案内の僧に従って中に入ると、どの壁にも壁画が描かれている。数百年前に描かれたものが多いがその古さを感じさせない。本堂の背後にある回廊風の壁画は迫力がある。
建物に窓が少ないので懐中電灯は必携。



■タボ〜レコンピオ(130Rs)
タボを10:30〜11:00ぐらいにバスが通過なのでそれに乗車。最初は狭い谷を進む。峡谷を流れるスピティ川の色がエメラルドグリーンで綺麗。Sumudoにてパーミッションチェック。パスポートとカザで取得したパーミッションを見せる。5分ぐらいで終わる。ここからも狭い谷を進むが、崖が急すぎるのか大きく高巻きする(高低差約600m)。
途中から家財道具一式とともに移動する大家族が乗車。それまでは空席が目立っていたバスもこれで満員電車状態。しかもこの家族、車酔いが激しくバス内で嘔吐。Phu〜Jangiは谷も狭く、景色が良いが、それを楽しめる状況ではなくなった。
といってもパスポートチェックのあるJangiを越えてからは道も良くなり、1時間半ぐらいでレコンピオに18:30到着。
全線舗装はされているが所々はがれている。



■レコンピオ
キナウルカイラスが見えるキナウル地方の中心都市。谷の斜面に建物が立ち並ぶ。マナリとカザの中間くらいの大きさ。
ホテルは10軒ほどあるが、僕らが行った時期はなぜかホテルが埋まっていて、売り手市場。300〜250Rsと高い。
バスターミナルは中心部から10分ほど上がったところにある。バスターミナルで下ろされたら、脇の階段を5分ほど下るとバザールに出る。
レコンピオからバスで15分ほど上がったところにあるカルパからの眺めが最高。天気が良いときにはお勧め。

■レコンピオ〜シムラ(182Rs)
レコンピオ〜シムラは昼便から夜行まで10本近く出ている。約10時間。ほとんどが舗装路で、ダムの建設や2車線化などいろいろと工事をしていた。数年後には景観も変わっていることだろう。
シムラは山の斜面にある大きな街。僕らはその先のチャンディーガル行きに乗って、しかも夜行だったため詳細は不明。


■その他
・僕らが旅をした10月下旬ごろは、スピティの黄葉(紅葉ではないです)の時期と重なり、とても満足した旅となりました。あとは5,6,7月がお勧めの季節のようです。参考までに。

・2008年にはスピティをダライラマ14世が訪れるそうです。それに合わせて訪れて、チベット文化をインドで満喫するのもいいかもしれません。

・カイラスとはチベットにある聖山。チベット仏教やヒンドゥ教に崇められている。ヒンドゥ教のシヴァ神はこのカイラスに住んでいるとされているが、冬の間は越冬のため、このキナウルカイラスに来るそうです。

・今回の旅のスケジュールと現地にてジープチャーターなどを使い最短で考えたときとの比較表です。なにやら秘境のようなイメージがありますが、不可能な行程ではないです。参考までに。

日数 今回の行程 最短行程
1日目 マナリ→カザ   マナリ→カザ  
2日目 パーミット取得
キーゴンパ見学
パーミット取得
キーゴンパ見学
ダンカルゴンパ見学
※チャータージープ利用
3日目 ダンカルゴンパ見学 カザ→タボ移動
タボゴンパ見学
タボ→レコンピオ移動
※タボから午後便に乗車
4日目 カザ→タボ移動
タボゴンパ見学
レコンピオ滞在
5日目 タボ→レコンピオ レコンピオ→シムラー
6日目 レコンピオ滞在
7日目 レコンピオ滞在
8日目 レコンピオ→シムラー
→チャンディーガル

バシシトの街並み。日本の温泉街のよう。

峠はすでに雪化粧

崖上よりカザの街並み。左奥がオールドカザ

キー村よりキーゴンパ

キー村とスピティ谷

ダンカル・ゴンパ登り始め。なかなか遠い。。。

上に登りきって。左がダンカル・ゴンパ
右がダンカルの砦

移動は路線バスで。
家財道具一式を屋根に載せる家族も。

外見はどこぞの古代遺跡のようなタボ・ゴンパ

ちょっとした山岳リゾートレコンピオ。
ただし観光客はインド人。

カイラス方面パノラマ写真