大地震の前触れ?「静穏化」観測 気象庁

 新潟県中越地震の震源の周辺で、今年に入り地震の発生が減少し、大地震に先
行する「静穏化」ともとれる現象が起きていたことが二十五日までの気象庁の観
測で分かった。
 静穏化は、大地震の発生前に、その震源域で地震活動が極めて少なくなる現象
で、これまで海溝型地震で報告された。今回のような内陸の活断層による地震で
も起きるとされ、前兆現象としての研究が進められている。だが、未解明な部分
が多く残されている。
 政府の地震調査委員会の津村建四朗委員長は「この現象が静穏化の可能性はあ
る。ただ、今回の地震の前兆現象とは断定できない」と話している。
 気象庁はマグニチュード(M)6・8の本震と、M6以上の三回の余震の震源
が分布する約二十キロ四方の領域に着目。平成十三年一月以降にこの領域内で起
きたM1以上の地震活動を調べた。
 その結果、十五年まではほぼ一−二カ月に一、二回のペースで定常的にM1−
2クラスの地震が起きていたが、今年は一月に二回、四月前半に一回記録しただ
けで、それ以降、半年間にわたって起きていなかった。
 気象庁は「データが少なく、長期的に観測すれば、よく現れる現象の可能性も
ある。直ちに静穏化とは結論できない」と慎重な見方を示すが、静穏化は地震発
生後の調査で判明することが多い。海溝型地震に比べ解明が遅れている、内陸型
地震の特性を解明する意味でも注目されそうだ。
(産経新聞) - 10月25日15時17分更新

 

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