大津絵

九州豊前の中津の京の町 粋な別嬪さんに手を引かれ 片端の町をしずしずと

もはや嬉しや小倉口 人の噂も広津橋 はるかに見えるは天通じ

 鹿が鳴きます秋鹿が 寂しうて鳴くのか妻呼ぶか 寂しうて鳴かぬ妻呼ばぬ

 明日はお山のおしし狩り どうぞこの子が撃たれますゆえ 助けください山の神

国は播州の姫路の御城下で 青山鉄さんの悪だくみ かなえの皿を

一枚盗み取り それとは知らずに腰元お菊 今なんぼ 

 三国一の富士の山 雪かと見れば白富士の 吉野山 吹きくる嵐山

 朝日に山々見渡せば 小夜の中山 石寺山や  末は松山 大江山

政岡が 鶴千代君の お顔つくづく眺むれば あの千松がいつもの通りにて

雀の歌をば歌ってみやしゃんせと 云えば千松 渋顔して 裏の畑の苣の木に

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