浮名

浮名は立つとも変わるまい 身はただ塵と 塵と捨てられぬ

たとえいずくに行くとても どうせ どうせ二人が浮名立つ

 仏の奥の大黒は 福神ならで貧乏 貧乏神

 末は仏を質に入れ ナンマイダー ナンマイダーで浮名立つ

かたえの烏帽子 紅桔梗 身の性かくす嵯峨の 嵯峨の奥

柴の庵の鉦の声 ナンマイダー 祇王祇女とて浮名立つ

 わが身の上を夜もすがら 涙とともに懺悔 懺悔して

 あたら黒髪二世三世 小指 切れば切るとて浮名立つ

心の内は白芥子の 花より早き夏の 夏の風

長い羽織に合わせびん 五分裂きゃ 粋と無粋の浮名立つ

 浮気をやめて一筋に 末長かれと頼む 頼む身の

 逢う夜嬉しき実話 異見 怖いこととて浮名立つ

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