25cm反射望遠鏡自作記(1)

最終更新 2002.2.22

(金額は全て税抜きです)



●はじめに

 何年か前から観望・惑星用の中口径望遠鏡が欲しいと漠然と思っていました。高橋製作所のミューロンやCN-212、ビクセンのVC-200Lや新製品のVMC200L、笠井トレーディングのSCHWARZ-200Nなど20cmクラスを考えましたが、高価だったり星雲星団観望にはちょっと口径不足に思えたりで、どれも決定打とはなり得ませんでした。

 今年6月ごろですが、月刊天文の笠井トレーディングの広告に興味を惹かれるモノがありました。15cm〜25cmの反射鏡と斜鏡のセットが格安で販売されているのです。「おー。25cmでも39,500円か。」 同じ広告の中にあるMETALDOB-250が同じ鏡を使っていると思われるのですが、鏡筒重量が15.5kgとあります。(※追記※実際は別の鏡でした。直径が若干異なり、ガラス材も異なるようです。)
「おっ。これならEM-200にも載るんじゃないか。」 製作の困難さが予想されることからMETALDOBを購入することも考えましたが、鏡筒バンドをつけなければEM-200赤道儀には搭載できない(結果EM-200の搭載可能重量16kgを超えてしまう)のと、約6万円の価格差があることから、鏡だけを購入し鏡筒を自作することにしました。
 7月に笠井トレーディングからカタログを取り寄せたところ、8月末まで全品10パーセント引とのことで、今がチャンスとばかりに8月はじめに注文しました。35,550円でした。

 コンセプトは、以下のとおりです。
1.ドブソニアンが基本だが、赤道儀にも載せられること。
2.EM-200にも載せられるよう鏡筒重量を15kg以下に抑える。
3.デジカメを付けて星雲星団の写真を撮れること。
4.費用は5万円程度に抑える。そのため、ファインダー・接眼部なども自作する。
5.工具レスで組み立てできること。
6.できれば銀塩写真も撮れるよう鏡筒各部の強度は十分に確保する。


 2と6は相反しますので、6の優先度は高くありません。

 自作関係のホームページを見て回った結果、軽量化でき格好も良いアルミ丸パイプを使ったトラス式の鏡筒を作ることにしました。
アルミの寸胴なべを鏡筒の前部に使っている作例を目にし、これにしようかとホームセンターにいったところ、直径30cm以上のものは6,000円弱と高価で、しかもそれだけで重量も3kgぐらいもあったので止めにして、角材と合板(ベニヤ板)で八角形の鏡筒を作ることにしました。



●2001年7月下旬・・・5cmファインダー製作

 鏡の注文はまだでしたが、先行してファインダーの製作を始めました。85年に望遠鏡を買ったときの景品だったミザール製の5cm7倍双眼鏡(アストロ光学製5cm7倍双眼鏡<00年に岩手山麓での星まつりクイズ大会で手に入れた賞品>があるので不用となっていた)から、対物レンズを取り出して使いました。鏡筒はスパイラルチューブで紙製ですが厚さが5mmもあるのでかなり丈夫です。

 接眼レンズも双眼鏡のものを使おうと思っていたのですが、アイレリーフが短く、眼鏡使用では全視野が覗けないので却下し、自作することにしました。94年の胎内星まつりで買った小物レンズ5枚セット(50円)から3cm f=50mmぐらいのアクロマートレンズ2組と100円ショップで買った2枚組ルーペのレンズ1枚で作りました。ということはレンズ代70円!です。見かけ視界は70度ぐらいあり、焦点距離は約25mmです。レイアウトは右図のとおりですが、ケーニッヒ型の変形と言えそうです。

 5cm双眼鏡レンズがf=200mmですので、計算上8倍・実視界8.75度ですが、周辺部に強い糸巻き型歪曲収差があるので、実質7.5度ぐらいでしょうか。でも眼鏡使用時でも覗きやすくなりました。
 脚は、使わなくなっていたビクセンサブスコープ脚を使っています。これをアルミアングルに取り付け、アリ型アリ溝風にして着脱時の再現性を確保します。





●8月上旬〜中旬・・・鏡筒製作

 7月末から鏡筒の材料を買い揃え、製作に着手しました。また、8月10日に主鏡・斜鏡セットが届きました。発注から丁度1週間でした。

 鏡筒は24×24mmのラワン角材で八角形を組んで前部(接眼・斜鏡部)は5.5m厚、後部(主鏡部)は9mm厚合板で囲う方式にしました。軽量化のため、強度が足りないときには補強することとして薄めの材料を使いました。ラワン材は67.5度の角度で切断して接着し、さらに4mm厚の合板で前後を接着しています。4mm厚合板は開口部絞りも兼ねていて先端部は直径290mmです。実視界1.7度を確保できるようサイズを決定しました。後部になるほど直径が小さくなります。

 合板で囲う前は家族から、「時計を作ってるの?」と言われてちょっとめげましたが、ようやく望遠鏡らしくなってきました。
材料の切断は全て手のこを使っています。正確に切断したつもりでしたが、かなり隙間が開いてしまったため、パテで修正しなければなりません。

 上の写真が製作中のもので、構造が分かります。下の写真の左が鏡筒後部(高さ30cm)、右が鏡筒前部(高さ19cm)です。


(2)へ続く

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