2003年火星大接近

6万年ぶりとも言われていますが、実質的には15年ぶり、又は前回1988年が準大接近だったと言えるので、1971年以来32年ぶり、あるいは1924年が今回とほぼ同じ距離(2万kmの差)だったので79年ぶりの火星大接近です。
10.5cm屈折にDVカメラを付けて火星面の変化を追っています。

7/13
03h03m 1/30s露出
Registaxにて614フレームコンポジット
タカハシHiOr4mm接眼鏡にてコリメート撮影(合成f.l=7035mm)

カメラ設定:
WBオート、手振れ補正ON

 つかの間の梅雨の晴れ間にようやく撮影できました。7月初めに黄雲が発生したとのことで、前回2001年接近時と同様に、模様が見えなくなっているのではと心配していましたが、あまり影響は無かったようです。火星面で最も目立つ模様である大シルチスが左下に、上には南極冠が白く輝いています。
7/15
02h55m 1/15〜1/30s露出
Registaxにて679フレームコンポジット

カメラ設定:
デジタルズーム2倍、WB屋外、手振れ補正ON

 撮影準備が完了して間もなく曇ってきてしまい、雲の隙間から撮影しました。
 火星の右側の縁が明るいのは、実際の模様ではなく、露出不足の画像をRegistaxで処理したときに起きる現象だそうです。
7/15(再画像処理)
Registaxにて938フレームコンポジット

その他は左と同じ

 コンポジットフレーム数を増やすとともに、ウェーブレット変換処理のパラメーター変更、さらにステライメージ3でウィーナーフィルターによる画像復元処理をして細かい模様を出してみました。
7/28
03h00m 1/60s露出
Registaxにて1701フレームコンポジット

カメラ設定:(この日以降は同じ)
デジタルズーム2倍、WB屋外、手振れ補正OFF

 1か月ぶりの快晴となりましたが気温は非常に低く9〜10度でした。視直径が21秒を超えて大分大きくなってきました。
7/28(再画像処理)

 右側の縁が明るくなるのを防ぐ為、R画像にウェーブレット変換処理をかけたものをL画像とし、昨日処理した画像をRGB画像としてLRGB合成してみました。
 縁が明るくなるのはGとBにだけ起きているようですので、この方法でほぼ除去することができます。
8/1
02h49m 1/60s露出
Registaxにて1781フレームコンポジット

 左側に目玉のような模様がありますが、太陽湖です。処理方法は左画像と同じです。
8/11
01h58m 1/60s露出
Registaxにて1498フレームコンポジット

視直径が23秒を超えて前回1988年の準大接近の大きさを上回りました。
シンチレーションはこれまででは最も小さく、リムがシャープに写っています。
8/22
01h58m 1/60s露出
Registaxにて1903フレームコンポジット

10日ほどの間に極冠が急速に小さくなってきているのが分かります。
火星面で最も目立つ暗色模様である大シルチスが見えています。
8/23
02h10m 1/60s露出
Registaxにて1368フレームコンポジット

太平洋高気圧の縁に当たる為かシンチレーションが真冬並に大きく、細かい模様は見えません。
8/29
02h33m 1/60s露出
Registaxにて1272フレームコンポジット

最接近の翌日です。最接近日は曇りでした。
8/23よりさらにシンチレーションが大きく、気流の様子がはっきり見えるほどでした。かなり強調処理をしてようやく模様と極冠が分かる程度です。
8/30
01h14m 1/60s露出
Registaxにて2238フレームコンポジット

前日とは空気が入れ替わったようで秋の雰囲気が漂う夜で、気流も割合落ち着いていました。北極も白く見えますが、眼視のときは気付かなかったので、画像処理で出たものかも知れません。実在のものとすればハッブル望遠鏡の画像に写っていた北極地方の雲だと思われます。
8/30
02h00m 1/60s露出
Registaxにて1908フレームコンポジット

アポダイジングマスクを試してみました。左画像のときよりシンチレーションが大きくなっていたので、厳密な比較になりませんが、眼視では確実にコントラストの向上が認められました。
9/1
00h45m 1/30s露出
Registaxにて2400フレームコンポジット
PL12.5mm+ボーグコンパクトエクステンダーメタルにてコリメート撮影
(合成f.l=4704mm)
デジタルズームなし

透明度、シンチレーションとも良好だったので、普段より拡大率を上げてみました。前回に引き続きアポダイジングマスクを併用しています。
9/5
01h31m 1/60s露出
Registaxにて1849フレームコンポジット

アポダイジングマスクを併用です。右側の縁が少し欠けて暗くなってきました。
9/9 月・火星接近

上画像をクリックすると別ページにジャンプします。
9/23
23h41m 1/60s露出
Registaxにて1726フレームコンポジット

アポダイジングマスク併用です。
右側がかなり欠けて、また視直径も小さくなってきました。左上(11時ぐらいの方向)の縁が白っぽいですが、眼視でもそのように見えました。霧が出ていたのでしょうか。


共通データ 

PENTAX 105SDHF(7/15、8/22、8/30、9/1、9/5以外はフラットナーなしf.l. 670mm、フラットナー使用時f.l. 700mm)
SONY DCR-TRV 30 デジタルビデオカメラ(42mmF2.2)
7/13以外は笠井トレーディングPL12.5mm接眼鏡にてコリメート撮影(合成f.l=2251mm、フラットナー使用時は2352mm)
Registaxにてコンポジット・ウェーブレット変換処理
ステライメージ3にてトーンカーブ調整、色ずれ補正、2×2ソフトビニング、リサイズなどの画像処理
VIXEN SUPER POLARIS赤道儀にて追尾

撮影地:自宅付近

※大きさは7/13を基準にしてそろえてあります。天の北極を下にしています。

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