■円安、円高とはよく聞きますが?          
1ドル=150円
1ドル=100円 どちらが円安でしょうか。
答えは150円です。
100円あるいは150円が大根1本の値段であれば、確かに100円のほうが安いのですが、
この場合は違います。1ドル=100円あるいは150円とは、1ドルの価値が100円あるいは
150円ということになります。つまり、1ドル=150円の方がドルの価値が高い、円の側か
ら言えば、『円の価値が低い=円安』ということになるわけです。
米ドル、ユーロ、英ポンド等、世界には、国(地域)の数だけいろいろな種類の通貨が
あります。そして、これらの通貨に対して円の価値が高いあるいは低いことを、
円安、円高と表現します。
そして、この円の価値を数字で表記したものが為替レートというわけです。
為替レートとは?  
為替レートとは、異なる通貨を交換するときの比率のことです。為替相場ともいいます。
先の2つの例で実際に交換してみましょう。
1ドル=150円
1ドル=100円
為替レートは日々刻々と変わっています。
もし、あなたがドルを買いたいとすれば、同じ1ドルを得るために100円を出せばいいの
と150円を出さなければいけない状況を比べると、明らかに100円の方が得です。あなた
の持っている円の価値が高いから得になるというわけです。すなわち、1ドル=150円に
比べ円高と言えます。
逆に1ドル=150円のときは円の価値が低く、1ドル=100円に比べ円安と言えます。
今まで述べてきたことでお分かりでしょうが、「円高」あるいは「円安」という表現は、
あくまで相対的な円の価値を表すものです。例えば、1ドル=130円からドルが下落
して1ドル=120円となれば、120円は「円高になった」と表現しますが、
さらに1ドル=110円までドルが下落すれば、120円は「円安だった」というわけです。
基軸通貨はドル  
基本的に外国為替市場では、実際上の基軸通貨であるドルを中心に物をみる傾向があります。
新聞等で『円ドル相場』と表記されている場合がありますが、為替市場では『ドル円相場』と
ドルを前にして表現します。
先の2つの例でも、ドルを中心に考えると、
1ドル=150円から100円になった場合、『1ドルの値段が150円から100円に下がった』
ドルが安くなった(ドル安)=円が高くなった(円高)
為替市場では『ドル円相場が高騰』といえばドルが高騰してドル高(円安)になったという表現をします。
主語をドルにして考えるとわかりやすくイメージできるのではないでしょうか。
■為替相場はどのように決まるのか?  
この問いに対しては、明確なひとつの答えがあるわけではありません。購買力平価説等そのメカニズム
については様々な説があります。結局、為替相場は色々な要素によって複合的に決まるとしか言え
ませんが、最終的には需要と供給で決まることは、モノの値段と同じです。
■円高、円安どちらが得?(消費者)  
1995年4月19日に1ドル=79円75銭を付けました。
その当時よく『円高還元セール』という宣伝を目にしたでしょう。
ドル安円高だと輸入品が安くなるのです。
実際の例で見てみましょう。
20ドルの輸入Tシャツを買います。
ドルが150円のときであれば、20ドル×150円=3,000円
1ドルが100円のときであれば、20ドル×100円=2,000円
1ドル=150円から100円の円高になると同じモノを1,000円も安く購入できます。(円高が販売価格に反映され
ている場合ですが・・)。円安になると輸入品は逆に高くなります。
■円高、円安どちらが得?(輸出企業)  
車に代表される輸出企業を例にしましょう。
国内のA自動車が米国で1万ドルの価格で車を販売しています。
1台売れたため現地のアメリカ人から1万ドルを受け取ります。
●円安になり、1ドル=150円の場合
1万ドル×150円=150万円の売上げ
●円高になり、1ドル=100円の場合
1万ドル×100円=100万円の売上げ
円安のときと円高のときを比較すると、50万円も差がでます。
日本の代表的な自動車メーカーでは、1円の円高で約100億円も収益に影響を与えると言われています。
逆に、原材料を輸入に頼る日本企業では、円安になると輸入価格が高くなり収益を圧迫し、円高になると
安く輸入ができるので、収益に貢献します。